野菜ジュースは野菜の代わりになるか

2017.4.17


もちろん、代わりにはなりません。

 

本来、生の野菜にはビタミンやミネラル、食物繊維などの豊富な栄養素が含まれているのですが、市販されている野菜ジュースは、一度熱を加えていたり、乾燥させて粉にしたものに水を加えていたりしているのでその過程でどうしても栄養が流れ出てしまったり壊れてしまったりしているのです。

 

店頭には1日分の野菜を採れるとうたっている野菜ジュースがたくさん並んでいますが、それらをよく見ると、1日に必要な量の野菜を材料として使っているだけで1日に必要な量の栄養がそこに入っているわけではないことがわかります。

 

最近はそれを考慮して、足りない栄養素を後で添加している野菜ジュースもあるみたいですが、それでも生の野菜には敵いません。

 

理由はふたつあって

ひとつめは、栄養の観点から、食物繊維は野菜ジュースから摂取することはできないから。厳密に言うと、野菜ジュースには「不溶性食物繊維」がほとんど含まれていないんです。「不溶性食物繊維」とは、文字どおり水に溶けない食物繊維のことです。

食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の二種類があって、どちらも体に必要な栄養なのですが、生の野菜には不溶性食物繊維のほうが豊富に含まれているので、その大事な部分を野菜ジュースでは採ることができないのです。

 

ふたつめの理由は、野菜ジュースは噛むという行為をしないから。

同じ量の栄養を含んだ野菜を食べることを考えると、結構な量を噛むことでしょう。すると皆さんご存知の満腹中枢が刺激されて、程よいところで満腹感を得られます。

これが野菜ジュースだとどうなるでしょう。ごくりと飲んで終わりです。当然お腹は満たされないので野菜以外ものをお腹がいっぱいになるまで食べます。こういう食べ方をすると一回の食事に占める野菜以外のものの量がどうしても多くなってしまいます。

結果的に野菜ジュースで栄養補給ができていてもバランスが悪かったり、食べ過ぎていたりしてそれが体の不調に繋がってしまうのです。

 

 

これを防ぐ一番いい方法はとっても簡単。

新鮮で栄養満点の野菜をムシャムシャ噛んで食べればいいのです。


健康