次世代の教育機関「フリースクール」がすごい!

2017.5.21


銀行で働いていると、「子ども1人育てるのに2,000〜3,000万かかります!しっかり貯金・投資をしておかないと、それだけ子どもに我慢させないといけなくなるんですよ!!」と脅すように金融商品を提案する担当者が散見されます。本部がつくるパンフレットにもでかでかと教育にかかるの平均費用が書かれています。

それを見る度に私は思うのです。

「ほんとにそれだけお金をかけてでもその学校に行かせたいのか?その価値があるのか?」

そんな中、見付けました。これからの教育を変えていくであろう存在「フリースクール」を。
 
 

フリースクールとは?

不登校サポートナビによると、

フリースクールとは、何らかの理由から学校に行くことができない、行かない、行きたくても行けない・・・ という子どもたちが、小学校・中学校・高校の代わりに過ごす場所。不登校やひきこもりをはじめ、軽度の発達障害、身体障害、知的障害などの事情を抱えるたくさんの子どもたちを受け入れ、学びの場を提供しています。

 

現在のフリースクールは、上記の通り学校に行きたくても行けない人のための民間による教育機関です。しかし今後は、どちらかというとネガティブに捉えられがちなものから、「公的な学校よりもフリースクールに行きたい」というポジティブな、積極的に選択されるものへと変わりつつあります。
 
 

福井県にあるフリースクール「みんなの広場」

フリースクールについて調べる中で見つけたのですが、代表の方の考え方に感動したので、「みんなの広場」HPより文章を抜粋させていただきながらご紹介したいと思います。
 

「みんなの広場」代表プロフィール

ダニエル・ヨシモト(旧姓:石田益資)さん

1980年、福井県小浜市生まれ。医者を目指していたが、16歳の時に学校の勉強は自分を幸せにしないのではないかと思い始める。1人で東京まで行き文部省で教育制度の改善を訴えたことも。(当然真剣に取り合ってもらえず。)

受験勉強に疲れて勉強をしなくなるが、不登校になる度胸はなく登校し続け、ついには鬱状態寸前に。

進学校の特別進学科に在籍していたにもかかわらずクラスで1人だけセンター試験を受けないと宣言。親も教師も同級生も敵に回すが、宣言通りセンター試験を受けず、試験当日は一人で北海道へ旅に出る。

北海道から帰った後も「大学を出ない人間は負け組」という価値観から逃れられず、仕方なく愛知の大学へ。しかし、無理に進学したために不登校・ひきこもり状態に陥り、1年ちょっとで退学。

数ヶ月間、実家で陰鬱な日々を過ごしていたが、次第に学ぶ意欲が戻ってきたので、イギリスに4年間留学する。そして、イギリスのエセックス大学で国際関係学の学士号、ウォーリック大学で国際関係学の修士号を取得。

日本に戻り東京で翻訳、海外営業の仕事に携わった後、台湾政府の奨学金を得て台湾の国立高雄師範大学に留学し、その後台湾の文藻外語大学と語学研修機関で4年間日本語を教える。

台灣の大学で教える中で、国を問わず学校制度の抱える問題があることに気づき、2014年7月、福井にフリースクール(完全に民間の学校)をつくるため帰国し、塾や家庭教師の仕事をしながらフリースクール「みんなの広場」をつくる。
 
 

と、かなりイレギュラーな経歴の持ち主です。道からそれても考えることを忘れず、自分の思う道を突き進むヨシモトさん。かっこいい!
 

ヨシモトさんの教育に対する考え

勉強というものは本来「させられる」ものではありません。本来中学生にもなったら自分の好きな科目や分野を突き詰めることを学んでもいいと思うのです。

中学生になったら本来自分で学ぶ習慣ができていいと思うのです。現実は、今の中学校は「やらなければならないこと」ばかりです。「やらなければいけないこと」ばかりやっていると、「将来自分のやりたいこと」がわからなくなってしまいます。

この言葉通り、みんなの広場ではボードゲーム大会、演奏会、野菜の栽培などさまざまなことに挑戦して生徒それぞれがやりたいのことへ向かう手助けを行っています。
 

自由にさせることへの弊害

もちろん、好き勝手にさせるだけでは楽な道を選ぶようになってしまうのが私たち人間。みんなの広場でも、インターネットばかりする生徒が出てきてしまうという問題を抱えていたそうです。インターネット自体は悪くないのですが、やはり一人で完結してしまうことばかりに偏ってしまうとコミュニケーション能力を養えないため、そればかりやるというのは問題です。

みんなの広場ではその代わりにボードゲームを積極的に取り入れ、複数で楽しめるという点を意識して環境を変えていったそうです。
 
 

今の教育は子供たちを幸せにしているのだろうか?

最後にもう一度ヨシモトさんの言葉を借りて。

今、どれだけの子どもたちが学校を楽しめているのでしょうか?学校で学ぶことを楽しめているのでしょうか?

日曜日の夜になって、「明日は学校だ」とウキウキする子供がどれだけいるのでしょうか。

授業がわからなかったり、興味がわかないのに無理やり授業を受けさせられている子どもたち…

ストレスの多い今の学校で、教師や他の生徒に囲まれ、どれだけの生徒が自分に肯定的なイメージを持てているのだろう?

 

なんで公務員でないと教育はできないのだろうか?もっといろんな学校があっていいんじゃないかな。

 
 
これからもっと教育にも自由な発想が広まることを期待しています!


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