「マイ農家」の可能性
マイ農家構想については過去の記事で。
調べてみると、既にマイ農家なるものはあるみたいですね。
マイ農家の懸念材料
前の記事ではメリットについてしか言及しなかったので、今度はデメリットについて考えてみます。
結局高い
大量生産・大量出荷と比べるとやはり配送料の割高感が目立ちます。
いくら新鮮で安心で美味しいからといって、配送料ばかりにお金がかかるようでは続かなさそうです。
おいしくて安全で新鮮な野菜のためなら配送料なんて惜しくない!
と思ってもらえるものをつくることができればいいですが、その上にあぐらをかくようではいけませんし、安いに越したことはありませんよね。
出荷作業が手間
個人個人の家へ出荷するとなると、一度の出荷に対する売上が少なく、割に合わないという結果になってしまうかもしれません。
それこそ、手間と釣り合わせるためにそれなりの価格をつけることになってしまいます。
利益が出にくい
これにつきますね。
生産者にとっては手間がかかるし、お客さんにとっては配送料が高い。これでは広がるのは難しそうです。
懸念材料を解決するには?
これで終わっては意味がない。
実際にマイ農家の仕組みを取り入れているところもあるようなので、それも参考にして実現可能な方法を考えてみます。
解決が必要な要素はひとつ。
マイ農家にかかる費用を抑えることです。
システム化しない
今存在しているマイ農家の仕組みはほとんどがシステム化されています。
専用のサイトがあって、生産者が見れて作物と金額を見て消費者が注文できるようになっています。
確かにそれのほうが便利です。
しかし、そのサイトの作成と運営におそらく結構な費用がかかっています。
ボランティアでない限りはその費用も踏まえた価格設定がされているはずです。
ただでさえ配送料が高いという問題を抱えているのに、鮮度や安全性が高いのをいいことにさらに価格をあげるというのはマイ農家の魅力を半減させることに繋がると思います。
ですので、あえてシステム化せずに、まずは地域単位で近所の農家から野菜を直接買うということをやってみてはどうでしょうか。
そこから
「あの地域の農家の野菜がいいらしい」
というような広がりが自然と出てきて、口コミによる注文を基本にした、いわば「マイ農家運動」のような仕組みにできれば、農家にとっても適正な価格設定が可能になるのではないでしょうか。
購入は「長期契約のみ」にする
システム化せずにマイ農家を実現したとしても、発送の手間に対する利益が少ないという問題は解決しません。
かといって、郵送料を安くするのは現実問題難しい。
生産者が郵送料を負担?
単価の高いものだけを売る?
これも何か向かってる方向が違う気がします。
では、契約を長期化することで1契約の単価を上げてみてはどうでしょうか。
例えば、半年間その農家から旬の作物を購入するという契約を結ぶとします。
長期で買うという契約をしただけなので、発送の手間もそれに対する単価も変わりません。
しかし、長期契約をしたことで、代金が先に受け取れるというメリットが出てきます。
これは生産者、特に農家にとっては非常にありがたい。
たくさんつくることができて、それが売れることでやっと売上になるのが、通常の農家です。
自然災害などで作物がやられて集荷できなければ当然売上はなしです。
それに対して、先にまとまった売上が発生することで生産者の生活が安定します。
そして受注に合わせて計画的に生産にとりかかることができます。
不作の問題は、ノンシステムだからこその信頼関係によって解決されるのではないでしょうか。
消費者は、その農家が頑張って安全で栄養満点な作物を作ること応援しているから長期契約を結んでいるのですから、もし自然災害などで当初の契約通りに作物が送られてこなくても
「大変だったね。次できたときに送ってくれればいいよ。」
という声をかけられるのではないでしょうか。
農家と生産者はそういう関係性が自然だと思います。
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