初めての神楽(かぐら)鑑賞。想像を遥かに超えていたので魅力を伝えます

2017.1.31


神楽門前湯治村にて、神楽を初めて鑑賞してきました。

 
神楽のことを知らない人がほとんどだと思うので、ぜひこの体験レポートで神楽に対するイメージを変えていただきたい。

 

神楽(かぐら)とは?

由来については勉強していただくとして、神楽とはどういうもので、何のために行っているものなのかを簡単に。

ひとことで言うと、伝統芸能であり、祭りごと。

意味あいとしてはいろいろありまして、

米の収穫期にあわせた自然や神に対する感謝の祭り

一年の農作業の苦労から開放されて、ともに生きる喜びをわかちあう祭り

地域の人々の連帯と共同意識を育むための行事でもあります。

そして何より、神楽団として日々稽古を積んできた人たちのハレの舞台。

「皆さんのおかげでこうして舞うことができています!」

という感謝を表しているんですね。

 

安芸高田市の神楽は、江戸期に伝えられたと考えられていて、

・出雲流神楽

・石見神楽

・九州の八幡系の神楽

・高千穂神楽

・備中神楽

さらに、中国山地一帯に古くから伝わる農民信仰などの影響を受けて、現在の形態になったといわれています。

安芸高田の神楽の特徴は、演劇性が強いという点。とても大衆的で、のびのびした伝統芸能に発展しました。

つまり、比較的とっつきやすい!

 

……とは言いながらも、始めはやっぱり

「伝統芸能だし、難しくてつまらなさそう。」

と、半分思いながら見に行ったわけです。(チケットを買っていただいたのに超失礼。すみません。)
 
 

人生初の神楽鑑賞

舞台は撮影OKでしたので、写真を交えてご紹介します。

演目は、「羅生門」

ほう。知ってる単語でちょっと期待度アップ。

始めはね、割りと想像通り、ゆっくりとしたお囃子(はやし)と舞いとともにストーリーが進んでいくんですよ。

そう、神楽はストーリーがちゃんとあります。「〜で候。」といった古い言葉の、歌のようなセリフがあって、20代の私でも8割ほどは理解できたので、始めから終わりまでチンプンカンプンってことにはならないと思います。

想像通りとは言いましたが、衣装がかなり派手で、デカい。これも安芸高田神楽の特徴。
さらに、ここは観客席が畳で、舞台は少し高くなっているのでこの時点で結構迫力があります。

ちなみに舞台はこんな感じ。

 

ナメてました、神楽。

「衣装かっけぇな…」

なんて思いながら、ストーリーをのんびり楽しんでいると、

急に舞台がモクモクと…

 
 
ドンッッ!!!

 

あのね、普通に怖いです。
子どもだったら泣き叫ぶレベル。

ストーリー的にはこの怪物×2とお面をしていないイケメンが戦うのですが、

「舞うってこういうことか!!」

という舞っぷり。というか暴れっぷり。

お囃子もかなり激しく、舞台からスモークは出るわ紙テープは飛んでくるわ

舞台裏からの掛け声、観客の拍手、指笛なども混じり合いロックライブばりの激しさ。

途中から「カメラで撮るより肉眼で見てたい!」ってなったので(というか舞いすぎて撮れない)、ぜひ生で。

皆さんが思っているより舞います。
 
 

伝統芸能の粋を越えた舞台

伝統芸能、という言葉でくくってしまうのがもったいないぐらいのクオリティでした。

そして演目終了後、舞台で衣装の試着&記念撮影まで!

この衣装、かなり重いです。
これで舞うんだもの、すごいでしょ。

神楽、ナメてました。
知られればもっと人気出るような気がします。
この怪物のラスボス感とかみんな好きでしょ?

 

またひとつ、安芸高田市について知ることができた1日でした。

次来るときはいよいよ引っ越しです。
う〜ん、待ち遠しい!

今回もお世話してくださった皆さま、ありがとうございました!