公開日:2018.7.17
最終更新日時:2018.7.17

日本の水災は、「ほとんどが人災」という事実


西日本豪雨で、私の住む広島県は死者が100名を超えるほどの被害を受けました。

地震でも、津波でもない、雨でこれほどの被害が出ると誰が予想していたでしょうか。

 

治水、という言葉がある通り、雨による水災は予め防ぐことのできるもののはずです。

にも関わらず、この事態。

 

今回の水害は特に、ただの自然災害ではない、人災であったということについて言及します。

 

 

川の氾濫にはこう備えよ!

オーストラリアのブリスベンというところを例に、川の氾濫への対処の仕方についてお話します。

 

ブリスベン川では、上流部分で常に雨量を観測していて、

それが何ミリになれば警戒警報を出す

何ミリになれば退避命令を出す

というのが明確に決まっているそうです。

 

なぜそういうことができるかというと、事前に国の研究機関が

上流でどのぐらい雨が降ればどこが洪水になって、どこまで水が及ぶのか

ということを計算して準備しているからです。

 

これが本来の氾濫情報の伝え方なのです。

 

 

的外れな日本の対応

一方で、オーストラリアよりもそういった技術が進んでいるはずの日本の環境研究所は、

地球温暖化など、信ぴょう性の薄い、目の前に迫った危険を無視した研究ばかり行っています。

 

本当にやるべきことは、

国土交通省の研究機関がコンピューターを駆使して

各河川について、どのぐらいの雨が降ればどういう状況になるというのを計算し、

自治体・放送局と打ち合わせをしておくことです。

 

 

気象庁が観測

国の研究機関が計算

放送局が報道

行政(自治体)・消防機関が具体的な避難の指示

 

という、科学的合理性を持った連携をとる必要があるのです。

 

放送局が、現地の状況を把握しないまま、

「ただちに命を守る行動を」などというあいまいな警告をむやみに放送するようなことはあってはいけないのです。

 

 

「堤防」は最悪の対処方法

そもそも川とは、上流の土砂をどんどん運んでくるものです。

それは防ぎようがありません。

 

それなのに、日本では川に堤防を築いて、川底に土砂がどんどん溜まっていく構造になってしまっています。

 

川底に土砂が溜まると、当然川底が上がります。

すなわち、川の容量が少なくなって、氾濫しやすくなるということです。

 

ですので、堤防を築いた川では必ず浚渫(しゅんせつ:水底をさらって土砂などを取り除くこと。)をしないといけないのですが、

日本の川ではそれがされていません。

 

「浚渫をしない堤防」はむしろ洪水を引き起こす原因となりかねない施策なのです。

 

 

「氾濫しないように」という愚策

東南アジアのメコン川では、わざと氾濫させるそうです。

 

なぜかというと、水と一緒に流れてくる上流の肥沃な土が、農業に欠かせないものだからです。

こうして自然とうまく付き合って生活しています。

 

日本のような近代国家では、街がアスファルトに覆われており、暮らし方もまるで違うので同じようにはいきませんが、

先ほど例に出したブリスベン川でも、アスファルトの道や家がありながらも「川は氾濫するもの」という前提のもとで暮らしが成り立っています。

 

ブリスベン川には堤防はなく、

氾濫の危険があるときには的確な報道によってきちんと住民が逃げ、

水が引いたら戻ってきて道や家を片付けて、修理する。

当然そのための保険にも入っている、というのが当たり前なのです。

 

これは日本でもできるはずです。

しかし、「氾濫しないように」と造られている川ですので、その想定を超えてしまうと今回のような大きな被害となってしまうのです。

 

 

「水を治める者が国を治める」という言葉もあるほど重要な治水をほとんどしないで放置している日本。

治水だけを取り上げると、そのレベルは江戸時代よりも低いといっても過言ではありません。

 

自然というものをもっと考慮して、水災という人災をこれ以上増やさない国になってほしいですね。



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