進化し続ける水耕栽培。「空中(空宙)栽培」と「エアロポニック栽培」の仕組みとは
先日ラジオで「空中栽培」という言葉を耳にした。
調べてみると、広島市で行われている水耕栽培の方式で、「空宙トマト」というものの紹介だったらしい。
栽培の様子の写真と仕組みのイラストを有限会社上野園芸HPより転載。
地上170cmのところにパイプを這わして、そこにトマトを植える。
パイプ内に肥料・水が循環しており、根っこもそのパイプ内で伸びるという仕組みのようだ。
出典:http://www.yamalog.com/afg-staffblog/2010/05/000512.html
私の知っているテーブル方式の水耕栽培に比べると、
水はパイプ内を通る分だけあればいいので水量が少なくて済む
ビニールハウス内の上の方は比較的暖かいため、暖房いらずで省エネ
下の空間が広いので掃除がしやすく衛生的
というメリットがある。
過去記事
頭上になっているトマトを収穫するというめずらしい体験を求めてお客さんも多く訪れるとのこと。
空中で育てて収穫しやすい作物でないと使えない栽培方法ではある。
続いて「エアロポニック栽培」。
これは「縦型水耕栽培」など、水の循環の仕方の違いなどによって様々な呼ばれ方をするが、
要するにパイプを立ててそこに苗を植えて育てるという方式である。
エアロポニック栽培は、ポンプによって、中心の細いパイプを伝って上部へ水が運ばれる。そしてその水が、作物の露出した根にぽたぽたとしみわたっていくという仕組み。
この「ぽたぽた」によってパイプ内は高酸素状態になり、成長速度を上げるのだそうだ。
これは空宙栽培よりも水が少量で済み、ポンプも他の水耕栽培のように常に稼働しておく必要はなく、出力も弱いもので良いのでランニングコストも圧倒的に低い。
電気代が多くのコストを占める水耕栽培にとっては画期的な仕組みである。
それほど複雑なものでもないので、こうして自作する人もいるようだ。
出典:https://masa273.hatenablog.com/entry/tadanshikisuikouki-diy
畑での栽培ももちろんおもしろいが、またそれとは違ったおもしろさが感じられる分野である。
大企業がここに目を付けて大量生産、ということになると話は変わってくるが…
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