「教育が人生を豊かにする」というのは大きな間違いである


世の中のおかしいな、と思うことについて考えると、多くの人が「教育」という分野に行き着く。

「時代に沿った教育になっていないから、教わったことと社会のギャップに苦労する人がたくさん出てきてしまうのだ」

と。

 

たしかに学校教育は時代錯誤なものが多いし、私自身もそこに疑問を感じていろいろと記事を書いてきた。

しかしよく考えると、教育で人が変わる、人生を豊かにするというのは、教育に期待しすぎなのではないかと思い始めてきた。

 

その理由は2つ。

まずひとつは、

「教育したからと言って、それに従って生きる人なんてほとんどいないから」

だ。

 

現に今だってそうだ。

「頑張って真面目に勉強していれば、いい会社でいい給料をもらえるよ」

という教育をせっせとしているけども、多くの人は「真面目に勉強」なんてしていないし、勉強した人でも、いい会社で働くことが必ずしも良いと思わない人が大勢いる。

結局は、自分はどうしたいかという気持ちに従って、勉強するかどうか、何を勉強するかを決めていく。

 

そしてもうひとつの理由は、

本当にするべき教育は存在するかもしれないが、その教育についていける能力のある人がほとんどいない

ということだ。

これが何より問題なのだ。

お金に関する勉強が必要だ

プログラミングが…

英語が…

これらに一体どれだけの人がついてこれるだろうか。

そして、一体どれだけの人が興味を持つだろうか。

 

能力があったとしても、興味を持たなくてはやはりついてこれないだろう。

人生を豊かにする人は、自分で必要な学びを見つけ出して、自主的に勉強し、適した道に進んでいく。

 

もし本当に教育(の制度)が人生を豊かにするのなら、今ごろ不幸な人はひとりもいないはずだ。

教育の内容についてあれこれ頭を悩ますのはやめにして、教えることは最低限にして、あとはいかに選択を許容してあげられる社会にするか、ということが大切なのではないだろうか。


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