ゆうちょ銀行の高齢者への不適切な投信販売で見えてくる金融業界の終焉


とうとう露呈しましたね。

ゆうちょ銀行、高齢者への投信販売で不適切な手続き(TBS系(JNN)) – Yahoo!ニュース

 

 ゆうちょ銀行は、高齢者に投資信託の勧誘をする際、社内ルールに基づく健康状態の確認などを怠っていたことがわかりました。不適切な手続きをしていた店舗は、全体のおよそ9割にのぼります。

 

この「健康状態の確認」ってやつはもちろんメガバンクにもありました。

75歳以上の高齢者に投資商品の勧誘をする場合は、その前に支店長に会ってもらって、売ってもいい相手かを判断してもらうという工程のことです。

おそらくゆうちょ銀行でもそんな感じでしょう。

 

まあ確かにめんどくさいです。この作業。

正直言って金融庁に指摘されないためだけのルールですから、形骸化するのも無理はありません。

 

支店長も実際、「はいはい、大丈夫大丈夫。」という感じですし。

支店長だからって高齢者の健康状態を判断できる根拠が不明でしょ。

 

ただ、形骸化していたとは言え、メガバンクではその工程を抜かすことは絶対NG(破るとまるで犯罪者扱い)という雰囲気があったので、さすがにゆうちょ銀行のようなことはないですね。

 

 

さて、ここで見えてくる本当の問題は何なのか。

 

それは、

支店長に健康状態を確認してもらわないといけないほどの高齢者に、バンバン投資商品を販売していかないと利益が上げられないような状態だというところです。

結局お金を持っているのは高齢者ですから、無理やり理由を見つけて、それらしい商品を作って売っていかないといけない。

これが社会貢献と言えるのでしょうか。

 

そもそもそんな高齢者が何に投資するのかと。

これまでせっせと貯めてきた高齢者の預金から、何とか手数料をいただこうとする営業。

銀行でも何度も勉強会をしていたけど、一回も納得したことはない。

 

こんな風に疑問を感じても、それを押し殺しながら、もしくは考えるのをやめて働く人たちで成り立っているのがこの業界なのです。