投票に行かない人に「投票に行け」と言うのは、浅はかで横暴だ


投票に行かない宣言をしてから、何人かが「投票行こうよ!」と説得を試みてきた。

ネット上でも「投票に行かないなんてどうかしている」という声が溢れている。

 

しかし彼らは理解しているのだろうか。

投票率が低くても、世論は十分に反映されているということを。

 

細かい説明は省くが、統計学的には投票率が1%もあれば、有権者全体の投票結果がほぼ正確にわかる。

開票開始からすぐに「当選確実」と発表されるのもそういう仕組みだ。

 

統計学を使えば、わざわざ全体を見なくても結果が得られる。

(もし全体の結果が大きく違うとすれば、それは何らかの不正が働いていると考えるべき。)

何も不思議なことではない。

スープの味見をするために、鍋1杯飲み干す人などいない。スプーン1杯で十分だ。

 

「投票に行かない人がちゃんと投票にいけば社会はもっと良くなるのに!!」

と喚いている人は、いわば

スプーン1杯のスープを飲んで、「まずい」と言った人に対して

「この鍋全部飲めばおいしいから!飲んで!!」

と訴えているのと同じようなものだ。

 

1杯目のスプーンにワサビでも仕込まれていたとでも言うのか?

 

こういうこともわからずに、投票に行かないという判断をした人に「行けよ!」と言うのは浅はかで、横暴であると言わざるを得ない。

 

投票に行かない人は、行く人に対して「行くな!」とは言わない。

だから行く人もこちら側に干渉せず、好きなところへ投票して一喜一憂していればいいじゃないか。