【農業×サブスクリプション】月額制のバーチャル農業サービスってどうなの?


バーチャル農業ってのがあるらしい。

スマホやPCでバーチャルの畑を所有して、画面越しに水やりなどの世話を行うと実際の畑でも同じように作業が行われて、収穫時期にその作物が手元に届くというもの。

 

現在このバーチャル農業をサービスとして行っているのはおそらく株式会社テレファームが楽天と提携して運営している「楽天Ragri」のみ。

ほしい(育てたい)作物を選んで、それをつくってくれる農家さんを選ぶ。

農家さんによって栽培期間と月額利用料が決まっているのでチェックして、良ければ栽培スタート。

アプリで操作することによって栽培し、収穫するという感じ。

 

月額500円が最低金額で、高いもの(マンゴーとか)は月額2,000円ほど。種まきから収穫までが半年ならそれを6回、1年かかるなら12回支払うということですね。

 

このサービスの魅力は、

農業をゲーム感覚でバーチャル体験できる

顔の見える生産者からこだわった作物を購入できる

という部分です。つまり、スマホゲームに課金しながら農作物を購入するという感覚ですね。

「ゲーム感覚で農業を楽しみながら、こだわりの野菜が手に入るなんてうれしい!」という感じでしょうか。かなり少数派をねらったビジネスな気がします。

 

月額制のバーチャル農業には、これとは性格が全く違うものもあります。

それは、会員権としてのバーチャル農業サービスです。

 

こちらは最低でも月額数千円で、作物そのものに対する料金はその中のほんの一部。

いわゆる「コト消費」というやつです。

会員を農場のオーナーとして、会員証を贈呈し、管理されている畑の状況をいつでもメールや動画などで配信し、報告する。お好みの作物をオーナー指定の栽培方法で栽培するし、収穫体験などにも招待する。

こういう「サービス料」が料金の大半を占めるのが特徴です。

 

個人的にはこちらの方が農家にとっては未来があるし、おもしろいんじゃないかと思います。

農家にしてみれば「楽天Ragri」は、少数派をねらっている割には低額で、かつ利用者にとっては微妙に高額な気がします。

 

作物そのものの価値で勝負できるのはもう大規模農家だけ、という時代に突入する今、こういうことにも意識を働かせたいですね。