公開日:2021.4.7
最終更新日時:2021.4.7

家は子どもや孫のために購入するもの(?)


海外にこんな言葉があるそうです。

「親が頑丈な家を建てたら、子どもはいい家具を揃え、孫はヨットを買う」

その言葉通り、次の世代のことを考えてしっかり家を建てましょうというという意味なのですが、少し見方を変えると

家を買うということは、次の世代、そのまた次の世代まで恩恵があることなのだ

というふうにも言えます。

 

確かに、生活費の大半を占める住居費が必要なくなるのですから、子、孫にとって非常に大きい経済的な助けになるでしょう。

 

いわゆる「購入か賃貸か問題」に対する私の考えは「断然賃貸」なのですが、この次世代のための購入という考え方については同意できます。

 

 

が、この考え方には2つ落とし穴があります。

 

まずひとつは、「頑丈な家」を建てられる業者が少ないこと。

この根本的な原因は、日本における住宅管理の仕組み(政策)にあります。

 

簡単に言うと、家を「経済を回すための売り物」として扱っているのです。

長持ちする家よりも”売りやすい家”が次々に建てられており、購入する側も単純に”自分が”欲しい家、”自分が”買える家を選んでしまっています。

本来であれば、建築費用が高くなろうとも、より長い期間人が快適に住めるような造りの家の建設を促し、そういう家の資産価値が長期に渡って維持されるような仕組みをつくるべきなのですが、

それでは高所得者しか家が購入できなくなり着工件数が少なくなって経済に影響を与えるため、一世代が住んで終わる”使い捨ての家”だらけになっているのが現状です。

 

ですので、2世代、3世代と住み続けられるような頑丈な家づくりの技術が乏しいというのが日本の住宅業界なのです。

 

 

もうひとつの落とし穴は、子どもや孫もその家(地域)に住みたいかどうかはわからないということです。

昔は代々その土地を守っていくという文化が根強くありましたが、現代では子どもが実家を継ぐ、ましてや孫までなんてことはそうそうありません。本人が住みたい場所を自由に選んで住める時代なのです。

それなのに、孫の代まで住める家を多額の費用をかけて建てることは少し時代錯誤のような気がします。

 

 

これらの理由から、やはり日本で新しく家を建てることは合理的な選択ではないと言うことができます。

 

とは言っても、長きにわたって人が快適に住める家を建てること自体はとても良いことです。できることならば日本の家すべてがそんな家になってほしいとも思います。

そうなるためには、「経済的に余裕のある人がしっかりお金をかけて”頑丈な”家を建て、その子どもや孫が継がなくても”賃貸物件として”実質2世代、3世代と住み継がれていく」というところを目指すべきなのではないでしょうか。

今の日本では、家の価値を50年以上維持することは不可能です。もともと評価するつもりもない。

まずはそのやり方を見直さなければ、いつまでたっても日本の家は使い捨ての高価な箱のままでしょう。

 



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