「美味しいもの」にお金を払う価値はあるか
なんだか最近美味しいものばかりになってきていますね。
わざわざ自分で作らない限りは不味いものってそうそう出会わない。
この理由は単純で、「うまみ」の発見と添加物の発達によって、美味しいものが簡単に作れるようになったからです。
冷凍食品がプロの味。超低価格、超短時間で高級料理と同等の味を楽しめてしまうのです。
そうなるともはや「美味しいもの」に価値はそれほどないと言えるのではないでしょうか。
しかし相変わらず美味しいからという理由で高値が付けられているものはごまんとあるし、それらを買ってしまう人も大勢います。
今の時代、それは完全に浪費だと言えます。本当に「美味しいもの」を求めるのなら、一流シェフの技も高級食材も必要ないのです。
今や高級レストランで払うお金は「食」に対するものではなく、テーマパークと同じような「エンタメ」に対するものと考えた方がしっくりきます。スターバックスで飲むコーヒー代もまさしくそちらですね。
だとしたら、食に対しては何を求めてお金を使うべきなのかという話ですが、これはずばり「栄養」と「安全」であるべきです。
つまらないと言えばつまらないですがこれは当たり前のことで、そもそも現代は食に快楽を求めすぎているのではないかと思います。資本主義社会において、全人類が毎日必ずお金を払う「食」は絶好のビジネスチャンスなのでいたしかたないのですが、それにまんまと乗せられてしまうのはあまり賢くない生き方だと思います。
添加物時代に突入するまでは「美味しいもの=栄養のあるもの」だったのですが、今やその式は成り立たず、美味しいものは単に美味しいだけで、むしろ身体に害のあるものまで出てきました。
消費者側も、舌にのせた瞬間にわかる美味しさでないと美味しいと判断できない味覚バカばかりになってしまったため、「美味しいもの」の価値はそれほどないどころかマイナスにさえなりうるのが現状です。
「美味しいもの」ではなく「栄養価の高いもの」「安全なもの」にお金を払うという意識を持ちたいですね。そして何より、栄養価の高いものをちゃんと美味しいと感じられる味覚を持ち続けることが大切です。
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