家が「帰りたい場所」ではなくなった現代社会


銀行の同じ支店で働いていた先輩で、家にいても妻に小言を言われるだけなので仕事が終わってもすぐ家に帰らず、カフェでコーヒーを飲んでから帰るという人がいました。

心から軽蔑していました。(爆)

 

私は今まで一度たりとも「家に帰りたくない」と思ったことがないので、そんな人がいるという事実を受け入れることが出来ませんでした。

 

家は一番リラックスできる場所で、いつでも帰りたい場所。当然自分以外もそう思っているものだと信じていたのです。

しかしどうやらそうではないようだと気付き始めました。家が帰りたい場所ではない人はあの先輩だけではなかった。

確かに、社会が家に帰りたい人ばかりなのであれば常習化した残業なんてとっくの昔になくなっているはず…。

 

最近、家では良い子にしているのに"よそ"では全然人の言うことを聞かない子どもが増えている、というニュースを見ました。

昔は逆で、家では全然言うことを聞かないのによそでは比較的聞き分けの良い子どもであるほうが普通だったと。

 

これが何を表しているかというと、最近の子どもは家でリラックスできていないということです。リラックスどころか、ストレスを抱える原因になっていたりする。そのストレスを学校などで発散してバランスをとっているというわけです。

つまり、大人も子どもも家が"よそ化"してきているのです。素でいられない場所になってしまっている。

 

家はリラックスできる場所、というイメージが薄れてきているのですから、若い人たちに結婚願望が生まれないのも当然。勢いで結婚してみてもやっぱりうまくいかない。

その結果、家がリラックスできると答えるのはひとり暮らしの人ばかりという社会です。

私から言わせてもらえばひとり暮らしの家なんて社会的には家ではない。家族で住むのが家ですから。

 

つまり、もうすでに社会から家自体が存在しなくなってきているということです。

 

 

とんでもない世の中です、えぇ。

そんな中で幸せな家庭を築けたことに感謝する日々…。


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