農業って国営にすればいいのでは?特にお米。


5年ほど農業に携わって実感していることですが、衰退が本当に激しい。

最新技術によって人手をそれほど必要とせず大規模生産が可能になったことは間違いないのですが、結局それによって出来上がるものが野菜・果物であることには変わりないので、面積・時間あたりに収穫できる量に限界があるんですよね。

 

つまり、技術にお金をかければかけるほど疲弊していく。

その証拠に農業に参入した大手企業はどんどん撤退しています。

 

そもそも農業は工業とは全く違うものであるということを忘れてしまっているのが問題だと思うのです。

 

田んぼには治水機能がある、などと言われる通り、農業には環境保全という面もあるわけです。でもそれって直接会社に利益をもたらすものではないですよね。

日本にとって大切な役割を担っているにも関わらず、です。

 

そのような活動は通常であれば公共事業として運営するべきものです。

公務員がやるべき仕事をやりながら一般企業と並んで利益を出そうとしているのですから疲弊して当然ですよね。

 

「その分補助金をたんまりもらっているじゃないか」と思われるかもしれませんが、これは言い換えれば国がやるべき仕事を補助金というかたちでコストを抑えて済まそうとしている、とも言えるわけです。

本当にその活動に見合う補助金を出しているのだとしたら、はじめから公務員にやらせればいいじゃないですか。それをやらないということはそういうことです。

 

お米も国の食糧備蓄に欠かせない存在なら、はじめから国が管理して生産すればいいのです。そうすれば減反などというおかしな政策も必要なかったはずです。(減反政策は2018年に廃止になりましたが、別のものを作ると補助金が出たりするので実質無くなっていない)

水道水と同じように、日本人なら米を食えってことで国民に提供すればいいじゃないですか。せっかく水稲に向いた環境が整っているのだから。その上でパンが食べたい人は食べればいいし、自分でお米を作りたい人は作って食べるなり好きな値段で売るなりすればいい。

 

最近の水稲は「耕作放棄地にしちゃだめだからとりあえず毎年植える。損益は良くてトントン。」という単なる作業でしかないんですよね。それって国としてもかなりの損失だと思うのです。

きちんと食料確保と環境保全という機能を組み込んだ公共事業として整備したほうが良い結果になると思いませんか?

 

という、米大好き人間からの希望でした。