子どもをやる気にさせるのが大人たちの役割
大人はみんな子どもを経験してきたはずなのに、なぜ子どもの気持ちがわからなくなってしまうんでしょうね。
例えば勉強。「勉強しなさい!」と親に言われたことによってやる気になって、いい結果を出せたという経験があるわけでもないのに、自分が親になったら子どもに「勉強しなさい!」と言ってしまう大人がたくさんいます。
塾に通っている子どもの多さがそれを物語っていますね。
強制でやる気になる子どもなんてほとんどいないのです。
この考え方に対して「褒めて伸ばすべき」という主張がありますが、これも正解ではないと思います。
褒めるという行為は大人がつくった枠の中での「合格」を子どもに与えているだけで、生み出されるのはやる気ではなく安心。それでは子どもが本来持っている能力を生かすには至らないと思うのです。
ではやる気を出させるにはどうするか。
「褒める」のではなく「驚く」のが良いと思います。
子どもは大人が驚くことが嬉しいのです。内心叶わないと思っていた大人を超えられたと思えるからです。
「え!なんでそんなことできるの!?すごい!」
この言葉をもらえれば子どもたちは「これなら大人に勝てる!」と考えてもっと頑張るのです。自主的に。
私自身も振り返ってみればそれが嬉しくて必死に勉強していました。親から「勉強しなさい」「勉強して偉いな」ではなく「そーそんなに勉強できるなぁ(驚)」と言われ続けていたのです。親が意図してそうしていたのかどうかはわかりませんが。
あと気をつけるべきなのは、自分の自慢話を子どもにしてしまうこと。
特に子ども時代の自慢話は危険です。なぜなら「その分野で大人(親)を驚かせるのは難しそうだ」という先入観を与えてしまうからです。
自慢話をするぐらいなら逆に「自分は子どものときこんなに不出来だった」という自虐話をする方が良いです。要は大人のハードルを下げてやるわけです。なんなら事実よりも不出来だったことにしたっていいのです。
「親がそんなにできなかったのに俺はこんなにできるぞ。遺伝を超えたすごい才能があるんじゃね?」と思ってもらえればいい。
この話は別に大人に対しても同じで、やはり褒められるより驚かれる方がうれしいのです。
ただ、大人は使命感を持って子どもに対してやる気を出させるよう考えてそうするべきだということです。
そこまで考えて子どもと接する余裕のある大人は少ないようです。本気で子どもと張り合おうとする幼稚な大人が先生になっていたりしますから。悲惨です。
大人に邪魔されず能力を生かせる子どもが増えることを祈るばかりです。
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