銀行員をやっていて良かったと思う5つのこと

2016.12.18


​あと半年で新卒で入った銀行を辞めるわけですが、嫌なことばかりだったわけではありません。世間では一流の企業なので、それなりに良いことももちろんありました。

これから銀行で働こうとしている人のためにも、銀行員でよかったと思うところを挙げてみたいと思います。
 
 

就職したとき家族が喜んでくれた

就職氷河期なんて言われるご時世に誰もが知る大企業に就職が決まったということで、家族でお祝いをしてくれました。特におばあちゃんは孫がエリートコースを歩むことに涙を浮かべて喜んでくれました。

家族を幸せにすることを何よりも喜びにする私としてはこの上ない満足感でした。

これについてはさすが銀行、といったところ。
 
 

世の中の“すごい人”は大したことないとわかった

大手銀行の総合職と言えば、いわゆるエリート。30代そこそこで年収1000万、福利厚生も手厚く会社が潰れる心配もない誰もが羨む選ばれしサラリーマン。

確かに嘘は言ってません。いや、誰もが羨むは今どきないか。とにかく、エリートというイメージは未だに根強く残っている仕事でしょう。

しかし、実際に大手銀行の総合職として3年半働いてきて感じたのは、「銀行員なんて大したことない」ということです。

本当にすごいのは役員コースを歩むようなほんの一部の人間だけで、あとは経営陣の指示の中でせっせと働く普通のサラリーマンでした。

銀行員はマジメだ。なんてよく言われますが、マジメな人は銀行員の仕事には耐えられないでしょう。

深いことは考えず、適当でいいところは適当に、ごまかせるところはごまかして利益を出していくような仕事です。

「どれが儲かるかなんてわかったら自分で買うっつーの。」という声が当たり前のように飛び交うようなところで「お客さま本位のために頑張ろう!」という理念のもとで働くという環境に耐えられるのは、

その矛盾気付いてはいるが顧客本位を完全に切り捨てる覚悟をした人か、何も考えず矛盾にも気付かないまま目の前のやらないといけないことをやるだけの人だけです。

 
 

お金について詳しくなった

もともとお金について勉強するために銀行を選んだので、これは必ず達成したかった。世間で言われているお金の話がどこまでウソで、何がホントなのかよーくわかりました。

そしてどれだけ適当なデータが世の中で受け入れられているのかも…

学校では絶対に学べないお金の知識。給料をもらいながら運用会社や保険会社の人たちに勉強会をバンバンしてもらえるなんて超お得です。これはほんとに良かったと思います。
 
 

組織がどういうものか学べた

銀行なんてまさに組織。悪い意味でも組織。経営陣がいて本部があって、各拠点が稼ぐという構図。それぞれにえらーい長がいてみんなその長に評価されることを目的として働いています。

自分が評価されるためには自分の仕事ぶりを上司にいいように魅せないといけないので、見せ方を重視した生産性のない会議がしょっちゅう開かれます。

熱心なのはほんの一部で、ほとんどの人は「あー早く帰りたいなー」と思いながらぼーっと座っているだけです。一定以上の人が集まるとこれは避けられないのかもしれませんが。

ぼーっとするだけならまだいいのですが、組織というものは必ずと言っていいほど不正が行われます。それも自分の評価を落とさないために。クレームにならなければ多少の不正は仕方ない、という体質が染み付いています。これはダメでしょ…というものも結構ありますが。

これが日本を代表する大企業の実態なのです。
 
 

お金がたくさん貯まった

銀行は給料がいいです。福利厚生もかなり手厚い。普通に生活していればどんどんお金が貯まります。

特に我が家は自分たちでやりたいことをやるために貯金を意識してきたので、同世代の人と比べればかなりの金額を貯金できていると思います。仕事を通じてお金の知識が得られたことも大きかったです。

あと半年、ボーナスもしっかりいただきます。よろしくお願いします。
 
 

これから銀行で働く方へ

銀行は、雇われの身のうま味も苦味もぎゅっと詰まったところです。学ぼうと思えばいくらでも学べるし、関わるお客さんの業界も様々なので利用のしがいがあります。

 ですので、自分のやりたいことは何なのかということを本気で考えるきっかけにはとても良い環境だと思います。実際に銀行からの転職の道は幅広いです。

どっぷり浸かることさえしなければ恵まれた環境ですよ。思いっきり利用してやりましょう。