今後求められるのは「専門家」よりも「芸術家」

2017.8.8


AIなどのコンピューターがどんどん発達してくると、人間による専門性ってのはあまり需要がないんじゃない?というお話。
 
 

これまでは重宝されてきた専門家たち

専門家として代表的な弁護士、会計士、司法書士、社労士など、

長時間勉強して専門性を高めることによって仕事を得ていた立場の人は、一般的には高収入。でした。

今までは複雑な法律を頭に入れて、それぞれの案件に合わせ最適な処理を行うことができるということに価値があったからです。

しかし最近は、頑張って試験に合格しても思うように仕事が得られず、サラリーマンの平均収入にも及ばないという人もでてきているようです。

つまり、その行為の価値が下がってきているということ。

この現象の大きな要因となっているのは、間違いなくコンピューターの発達です。
 
 

専門性だけではこれからのコンピューターには勝てない

コンピューター、といっても、

今までは計算が早い、データがたくさん入る、教えられたことが忠実にできるなどという文字通り“機械的な”ことしかできませんでした。

この時点で職が奪われるのは単なる「もの知り」というレベルの専門家だけです。

それよりも複雑な、さまざまな要因について同時に判断して処理するという工夫を要する仕事はまだ生き残れたわけです。

しかし、人工知能というものが誕生し、過去のデータを蓄積してその中から必要な部分を判断して分析し、処理するということができるようになりました。

そうなればどれだけ賢い専門家でも「専門性」という部分だけでは絶対に勝てません。
 
 

「専門性」より「芸術性」、「左脳」より「右脳」の時代

人間がコンピューターに負けない部分。それはひとまとめに言うと「人間性」です。人間ですから。

その「人間性」の要素として欠かせないのが「芸術性」「右脳」です。

左脳が論理的思考の働きを行うのに対し、右脳は直感やひらめきといった感覚的な働きを司っています。

これは人工知能でもまだしばらくは真似できない部分でしょう。

この「芸術性」や「右脳」の働きをわかりやすくひとことで言うと、「人を感動させる能力」です。

コンピューターに人を感動させる能力はありませんよね。

たとえパソコン画面の映像を見て感動したとしても、もちろんその映像を作ったのは人です。コンピューターが自分で一から作品をつくりあげることは今のところできません。
 
 

どんな仕事を選ぶにせよ、「人を感動させる」という視点を持つ

コンピューターに仕事を奪われる時代がやってくると騒がれている中で、自分がそれに巻き込まれないために必要なことは、コンピューターには敵わない部分と決して負けない部分を把握することです。

「今の仕事、コンピューターがやった方が正確だし早いだろうな」

と思った人は近いうちに次の仕事について考えておくべきでしょう。
 
 

そのもっと先の時代は…

無論、コンピューターが芸術性をも備えるようなことがあれば、もはや仕事という概念はその頃にはなくなっているでしょうから、その心配はそのときまで放っておくことにしましょう。