電気は自給があたりまえ〜未来のあたりまえシリーズ①〜で電気・オフグリッドを学ぶ

2017.10.16


私たちの生活に欠かせない電気。

何にも考えなくても、支払いさえきっちりしていれば電気はつきます。

料金もべらぼうに高いわけではない。

 
 
でも、それってとっても怖いことです。

愚かなことです。

それが適正なのか、本当に自分に必要なのかがわからない。

もし急に電気が来なくなったらどうすればいいのかわからない。

そんな状況を少し変えるために、電気について勉強してみましょう。
 
 

電気は自給があたりまえ-オフグリッドで原発のいらない暮らしへ

今回紹介する本のタイトルです。

信用できない企業から供給されるものを、深く考えずなんとなく使うような暮らしを見直そう。という趣旨で書かれており、

ここでは電気をテーマにして、最終的には「パーソナルエナジー」と呼ばれる、家庭でも導入できる独立電源システムを広めて安全で経済的で環境にもやさしい暮らしについて語られています。
 
 

田舎に住んで「消費者から生産者へ」

地方都市に出て行くと、飲食店や量販店などの看板があちこちに出ていて、「そういえばあれ、食べたいな」とか、「あれ欲しいな」と思います。田舎にいれば全然思い出さないのに、都市部は欲望を刺激させ続けられる場所だと気づきます。

本当にその通りで、都市部には供給が多すぎて、こちらから発信するという暇がなくなるので思考停止のクセがついてしまいやすい。

何も考えなくても楽しいことに簡単に出会えます。

そのかわり、お金がひたすらかかります。そうすると当然、その分、それ以上に働かないと生きていけなくなるのです。

田舎でも流行っている店があります。「ホームセンター」や「DIY」です。何を売っているかというと、耕すための機材とか工事用具とか野菜の種とか、ほぼすべてが何かを生産するための用具や用品です。

だからぼくはそこで、消費のための支出ではなく、生産のための支出をすることになります。ここに大きな違いがあります。ここでは消費者ではなく、生産者として生きられるわけです。これもまたおカネへの依存度を下げることにつながります。

発信すると単純に消費が減ります。消費の中でも“ただの”消費だけが減ります。そして“発信のための”消費の割合が増えます。

そうするとお金が良い循環をしてくれるようになって、自然と経済的にも豊かになっていくでしょう。

単に「昔の暮らし、田舎暮らしにあこがれる」のではなくて、今までの経済や生産性の向上を組み込んでいくことで、ずっと環境に負担をかけずに、ずっと楽に暮らせるようにする。

移住者としてはこの心得を常に持っていたいですね。

 

オフグリッドが世の中を変えていく

「オフ=切断、グリッド=送電線網」

つまり、電力会社と縁を(線を)切ることです。
 
 

太陽光発電システムはインチキだ

よく考えてください。太陽光発電システムって、電力会社の送電線がないとなんの役にも立たないんですよ。

太陽光発電システム自体が電力会社からの電気の電圧や周波数に合わせられているので、結局は電力会社の電気に頼って、実際に使える交流の電気に同期させているわけです。
 
 

太陽光発電システムは非効率

もちろん、先述した電力会社ありきの太陽光発電システムの話です。

電気を考えるうえで大切なポイントがあります。電子回路の設計では常識ですが、「電源は負荷の近くに設計すること」(POINT OF LOAD)が基本中の基本です。

 

つまり、発電する場所とその電気を使う場所はなるべく近いほうがいいということです。

なぜなら、電線には抵抗があり、長距離送電すればそれだけロスが生じるからです。

そう考えると、「原発 」というのは使うところから(安全上)なるべく遠いところで発電するため送電ロスの大きい非効率な発電方法とも言えますね。
 
 

ロスを極限まで下げられるのがオフグリッド

それもそのはず、発電したところで全て使うのですから。距離的な送電ロスはほぼありません。

でもそれだけじゃありません。

今の電気製品はほとんどが直流で動いています。しかし、送電線は交流で配電されるため、各電気機器にはそれを一回直流に替える「AC/DCアダプタ」がついています。

実はこの「AC/DCアダプタ」内での変換でなんと30%ほど電気をロスしてしまっているらしいです。

ということは、これをもし直流のまま利用できればより効率的に電気を使うことができるのです。
 
 

電気について意識することから始めよう

今まで何も考えずに使っていた電気。

遠くからロスしながら来てるんだな

直流で動いてるんだな

どのぐらい(料金・量)の電気を使ってるのかな

仮にどのぐらい発電できれば住めるのかな

というようなことを意識しながら生活してみると、気持ちだけでも電気・電力会社に依存しない、少し自由な暮らしへ近付けるかもしれません。


経済