銀行員が語る資産運用の本音の話

2017.3.8


銀行で資産運用担当を3年やりました。

自分でも資産運用をうまくやりたかったので、結構勉強して考えました。まさに顧客目線で。

大学でも証券市場の統計分析のゼミに所属していたので、それなりに運用のイロハは習得できたと思います。

その結果、営業しなくてはいけないのに他社の商品を奨めるなんてこともしばしばありましたが…
 
 

殖やすための資産運用における大前提

ランダムウォーク

という言葉をご存知でしょうか。

証券市場では、ランダムウォーク理論というものが成り立つと言われています。

ランダムウォーク理論の説明をWikipediaより引用すると

株価の値動きは、どの時点においても長期的にも短期的にも「上昇と下降の可能性」がほぼ同じであり独立した事象であるから、過去のトレンドやデータによって将来の値動きを予測することは不可能である、とする理論である。

数学的に厳密なランダム・ウォークであれば長期的にも上昇と下降の可能性は同じになり、株式投資は値上がり益が期待できないことになるが、株価におけるランダム・ウォーク理論は、長期的には株価は上昇する可能性の方が高いことを前提としており、インデックスファンド投資への理論武装として語られるのが一般的である。

インデックスファンドというのは、日経平均株価のような、ある指標と同じ動きをすることを目標としている投資信託のことです。

これの良い所は、少ない資金で分散投資できることと、持つことにコストがほとんどかからないことです。

つまり、

株はランダムに動いているよ

でも完全にランダムではなくて、長期的には上がっていく可能性が高いので

持つ費用がかからないものをずーっと持ち続けるのが1番いいよ。

ということです。

これが、殖やすための資産運用の大前提です。
 
 

それ以外は「ギャンブル」だ!

企業の業績予想をして買う

過去の推移から将来の動きを予想して買う

短期売買する

これらは、完全に「ギャンブル」です。

ランダムな動きに対して、

「こうなるかも!」

「こうなるらしい!」

という妄想をして投資しているというわけです。
 
 

まてまて、本当にランダムなのか?

そうは言っても、上がったら下がる、下がったら上がるというのが順ぐり順ぐり来ているし、どうもランダムとは思えない…。

それでも、やはりランダムなんです。

考えてみてください。

「明日何が起こるかわからない」

でしょ?

今日までどれだけ順調でも、明日の事故で、誰かの失言で、どこかの倒産で大暴落!!

なんてことがいつでも十分起こり得るのです。
 
 

それでも、勝ち続けてる人がたくさんいるじゃないか!

いますね。何千万、何億と稼いでいる人。

これはずばり、(今までの)運がよかった人!

最終的な勝ち負けは、「もう今後は運用に手を出さない」と決めたときに勝っているかどうかで決まります。

ですので、今までどれだけ勝っていても最後の1回の暴落でゼロ、マイナスになればそれで終わりなわけです。

もちろん、ランダムなのでマイナスの人と同じ分だけプラスで終わる人もいるんですけどね。

とにかく、「ギャンブル」なことには変わりありません。
 
 

ギャンブルじゃない資産運用もある!

ギャンブルじゃない資産運用、投資。

例えば、

これは、どれだけ不況になろうと絶対的な価値があります。

もちろん価格の上下はありますが、極端に下る、ましてやゼロになることはありません。

資産を守るという意味での投資先としては十分価値があります。
 
 

リターンがお金じゃない投資

それ自体の価値はどうなるかわからなくても、きちんと違うかたちでリターンが得られる投資。

その違うかたちとは、です。

「この人」を応援したくて投資した

「この人」に投資してもらった

ということが認識できる投資は、人と人とのつながり、縁を生みます。

投資自体がうまくいってもいかなくても、

「ありがとう」という恩は必ず残ります。

これこそが、ギャンブルでは得られない本来の投資の価値ではないでしょうか。
 
 

縁を生む投資、勉強中…

最近ではクラウドファンディングが有名ですね。

これだ!というものがあればぜひ投資してみたい。

まだまだギャンブルの域を出ることができていないな…


お金