日本の義務教育は不要?公立教育は質が低い?
学校の先生や海外の教育に携わる人の話を聞いたり、本やニュースで目にする内容を見ていつも感じること。
日本の教育はコストパフォーマンスが低すぎる。
なのに、義務教育というものがあるので避けようにも避けられない。
この現状を改めて把握すべく、今日は教育についての記事です。
義務教育の9年間
日本に住む私たち国民は、子どもに9年の普通教育を受けさせる義務を負っています。
また、その義務教育期間の国公立学校による教育については授業料を徴収しない、ということになっています。
私立学校では年平均100万円以上かかるのがザラですので、相当教育に対してこだわりのある家庭でない限り、公立の学校を選択するでしょう。
ちなみに全体に占める私立学校に通う学生の割合は、
小学校が1%、中学校は7%と、かなり少数派。
公立学校教育の質
私立学校と比べて、公立学校の教育の質はやはり下がるのでしょうか。
経営の質
授業料を徴求しない、国や自治体による経営ということで、まず教育にかけられるお金と教育様式に制限があります。
つまり、自由度が著しく低い。
「人手が足りない」
「外部教師を呼びたい」
「教え方をもっと工夫したい」
決定機関と現場の距離が離れすぎていることによって、このような現場の苦労やアイデアなどの声が学校経営に反映されることがとても難しいのです。
何をするにも上部(それも、変化に非協力的な)の意思決定を待たなくてはいけない。
これがもし会社ならあっという間に経営破綻でしょう。
しかし、税金で運営されている限り潰れないし、子どもがいる限りニーズはなくならないため、どんな悪環境でも存在し続けることができてしまいます。
そういう点では、いかに魅力的な教育を行って生徒を集めるかという危機感を持ちながら経営している私立学校のほうが、質が高いと言えるでしょう。
先生の質
これはよく議題にあがることですが、私は経営の質の悪さが先生の責任として押し付けられているだけのような気がします。
私立学校がお金をかけて先生を揃えたとしても、公立学校の先生よりもずば抜けて教える能力とその内容が優れているなんていうことがありえるでしょうか?
小学校・中学校で教えられること(生徒みんなが真に理解できること)なんて知れているし、超優秀な人を連れてきたところで教育としての効果は薄いでしょう。
人数がどちらも適正であれば、先生の質が子どもたちにとってそこまで大きく変わるということはないと思うのです。
生徒と親の質
授業料がかからないので、どんな生徒でも入ってきます。
良い意味でも悪い意味でも。
本人が全く勉強をする気がない、それどころか他の生徒の邪魔をするという生徒もいるでしょう。
でも、それはよく考えれば私立でも同じ。
子どもが自分で私立学校を望んで入学するというケースなんてまれで、ほとんどが親の独断によるものでしょう。
私立学校を選ぶ親の子どもだからと言って、問題児が少ないかどうかはあまり関係ないように思います。
問題は、親。
自分の子どもを私立学校に入学させる親はみんな、「よい教育を受けさせてあげたい」という想いを持っています。
また、年間100万円以上の教育費をかけられる収入があります。
「貧すれば鈍する」
という言葉がありますが、この人たちは子どもの教育にしっかりお金をかけることができるほど、心が貧も鈍もしていないということです。
心に余裕があると、もめ事が減るというのは容易に想像できます。
それに対して公立学校は、言葉は悪いですが、「貧して鈍している」親とも関わっていかなくてはいけません。(私も学校は全て公立です。念のため。)
極端な話、「なんやかんや言って示談金をもらってやろう」という人だって中にはいるかもしれません。
いわゆるモンスターペアレント。
とは言いつつも、私立学校でもモンスターペアレントと関わることはあるでしょう。
しかし国公立学校と大きく違うのは、“私立”なので客を選べるというところ。
「弊校に不利益をもたらす方の在学はお断りします」
と言ってしまえば終わり。
きっと他の生徒と親もそれを望んでいるでしょう。
余裕があるなら親の質がいい私立へ
稼げるのならこれが1番手っ取り早い。
しかし、やはりいくら質がいいとは言え、そこまでコストをかける価値があると“私は”思えません。
周りに影響されない賢さを「家で」教える
どれだけヤンチャな子どもがいようが、
クレーマーの親がいようが、
子どもの間で悪い遊びが流行ろうが、
そういうことに影響されないような強さを家で身につけてやればいい。
結局そこに尽きると思うのです。
何がバカで何が賢いのか。
それを親が家でちゃんと教えられたら学校なんてどこだっていいでしょう。
本当に必要なのは、親に対する教育なのかもしれません。
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