広島移住日記6日目〜校舎再生プロジェクトがアツい!〜
日曜日は会社がお休み。
なので今日は、いつもお世話になっている方に誘っていただき、校舎再生プロジェクトに関する講演を聴いてきました!
校舎再生プロジェクトとは?
広島県安芸高田市の吉田町というところにある郷野(ごうの)小学校が、今からちょうど2年後の2019年3月に廃校となり校舎が解体されてしまうため、それを校舎の有効活用によって阻止しようというプロジェクトです。
郷野小学校の概要
建築時期
1935年11月完成(築81年)
構造など
木造2階建て、寄棟瓦葺き
1階床面積727.28㎡
2階床面積710.74㎡
普通教室6(1〜6年生それぞれ1クラス)
特別教室3
職員室、校長室
保健室、教材室
礼法室(畳の部屋。お作法を学ぶ?)
図書室、児童会室、倉庫
木造の校舎としてはかなり大きいです。
在籍状況
児童61人
職員12人
1クラス平均10人か…寂しい。
特徴
廊下の床はヒノキ、腰壁と天井にはスギが使用されていて木目が美しい。
「日本一の校舎をつくる」という方針のもとで建てられており、木材にはかなりこだわりが見られる。
扉、窓などの建具も全て木製。
校庭全面が芝生。(夏場はきれいなきみどり色に!)
管理の状況
床は児童たちによって「ぬか入り雑巾」でよく磨かれていて、木目がいきいきしている。
(毎年12月に「ぬかピカレース」が開催され、小学校の伝統技術となっている。)
芝生の校庭は業者に頼らず地元の方々によって芝刈りなどのメンテナンスが年3,4回されており、お年寄りにもグランドゴルフなどで利用されている。
と、まぁとにかく当時としては(いや、今も)かなり質の高い建造物だったわけです。
今日の講話の内容は?
場所はもちろん郷野小学校!
ご講話いただいたのは、奈良女子大学の藤田盟児教授という、東大卒で、文化財の登録などにも携わっておられるえらーい方で、廃校の活用を指揮した経験も数多くおありとのこと!
タイトルはこちら。
実際にあった事例をもとに、郷野小学校舎利活用のアイデアを考えてみましょう。という内容です。
ちなみに例の一部をご紹介すると
歴史を学べる資料館にする
農業体験ができる施設にする
宿泊施設にする
など。
ふむふむ…夢がありますねぇ!
環境や規模、建物の状態によって向き不向きもあるようです。
また、行政では今のところ廃校になれば解体するという方向に進んでいるので、そこにどのように提案し、交渉していくのかということについても活発に質問があってなかなかの熱気でした!
実際に行政で働いていた方もいて、内部事情なんかも聞けてとても勉強になりました。
個人的には建築基準法の不備の話がおもしろかった。
移住者として思ったこと
藤田教授はこうおっしゃっていました。
歴史は思い出。
こういう歴史のある建造物を残すのは、それに携わった人たちが生きた文明や文化、思い出を残すことなんです、と。
私たちは5日前に安芸高田市に引っ越してきた人間ですので、正直郷野小学校への思い出などひとつもありません。
今回参加したのも、移住してきた土地のことだからであって、そうでなければ特に行動を起こすことはなかったはず。
ただ、校舎を見て単純に「素敵!」「解体なんてもったいない!」と思いました。
ということは、この学校に、この土地になんの縁も無い人にも感じられる魅力をもっていることは間違いない。
縁のなかった人に新しい思い出を
歴史資料館ではなかなか思い出づくりとはならなさそう。
それよりは、宿泊施設だったり、何かしらの体験ができる施設のほうが魅力的だし、遠くからでも来てもらえる可能性が高そうですよね。
それともうひとつ大事なポイント。
雇用が生まれること。
そこでより多くの魅力的な仕事が生まれれば、もっと人が集まる。
「そんな仕事があるなら」ということで移住してくる人だって出てくるかもしれない。
スモールスタートで確実に
いきなり校舎全体を使って、はさすがに金銭的にも人手的にも経験的にも無理があります。
宿泊施設ともなると、許可を取るのも大変らしい。
講演後に一部の人たちと話していて、いいなぁと思ったのは
・オフィスとしての活用
・校庭のキャンプ場としての活用
オフィスなんてまさに雇用創出。
成功すれば、人が増え、消費が増え、お店が増えるというサイクルに自然と入れそうじゃないですか。
ネット回線整備なんかが必要になるのかな?
キャンプ場としての利用は、宿泊施設だけど校舎に泊まるわけではないから、比較的簡単に始められるかもという目論見。
なんと言っても全面芝生。
これを利用しない手はないでしょう。
校舎と校庭でマルシェみたいな売店を設ければ消費も盛んになるし、かなりよさそう。
とまぁ、こんな具合でいろんなことを学び、考えた1日でした。
今後も月に一度、勉強会のような形式で集まるようなのでどんどん参加してどんどん賢くなって地域活性化に貢献したいな。
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