薪ストーブの購入を検討するにあたって、知っておくべき・覚悟しておくべきこと

2018.1.14


わが家でも、田舎の家らしく、薪ストーブの導入を検討しております。

いろいろと調べて勉強しているのですが、本当に知らなかったことばかりでした。

「これを知らなかったら絶対後悔するだろうな」と思ったことについてまとめておきます。

 
 

導入費用について

薪ストーブは、暖房器具としては断トツの高さです。

ほとんどが30万円以上。安くても20万円は越えます。

ここで知っておくべきこと。

この「30万円、安くて20万円」というのは、単なる「本体価格」であって、工事費はもちろん、煙突の費用すら含まれていないのです。

これらを合わせると、結果的に本体価格の倍ぐらいになるのが一般的のようです。

ある雑誌では、

本体 30万~100万円

煙突 40万~60万円

工事費 10万~30万円

合計 80万~190万円

と紹介されていました。

薪ストーブの導入には、費用的には車を購入するぐらいの覚悟が必要なのです。
 
 

どこに設置するか

暖房効率の観点からすると、もちろん部屋(家)の真ん中に置くのが一番良いでしょう。

しかし、そんな簡単にいかないのが薪ストーブ。

薪ストーブには必ず煙突がついているので、それをどのように設置するかを考える必要があります。

「煙突がついたとしても、部屋の真ん中においた方が良いことには変わりないだろう。」

と思いますよね?
私もそう思いました。

でも、よく考えるとそうではないのです。

 
 

煙突は曲げないのが燃焼にとっても費用にとってもベスト

煙突を曲げると、煙がスムーズに排出されなくなり、煙突の中が汚れやすくなる原因になります。

曲がっているため、掃除もめんどうです。

そして、なにより煙突を曲げることにはお金がかかるのです。

1回曲げるごとに数万円レベルで。

そう考えると余計に、

「部屋の真ん中に置いて、上に真っ直ぐ煙突を伸ばすのが一番いいじゃないか。」

と思いますよね。

結論から言うと、その設置方法は

「暖房器具としての薪ストーブにとっては最高

「家の一部としての薪ストーブにとっては最悪

です。
 
 

煙突をどこから出すか

薪ストーブをどこに置くかよりも、こちらから先に決めるべきかもしれません。

言い換えると、

「家のどこに穴を開けるか」です。

薪ストーブを製造している、モキ製作所さんがこんなことを言っておられます。

根本的に、薪ストープを置くということが何を意味するかというと、家の本来の機能や構造に「余計な」ことをするわけですよ。

家の本来の機能や構造からすれば、薪ストープなんて、具体的には煙突なんて、悪影響を及ぼす以外の何物でもない、ということです。

だって、家に本来求められる機能を考えてみてください。パッと思いつくのは、雨露をしのぐこと、つまり雨漏りがないこと。

屋根抜きというのは、ここに大きく関わることはすぐにわかるはずです。

あるいは、地震が来ても潰れたりすることなく、家族や家財を守ること。

今度は、壁抜きというのは、ここに影響することもわかるはずです。

もう少し言えぱ、暖かかったり寒かったりという「住み心地」、すなわち断熱や気密性の問題だとか、室内空気の循環や入替え、つまり換気の問題も関わってくる。

薪ストーブが付いたのは良いけど、この「家に本来求められる機能や構造」を「許容できないほど」損ねてしまえば、これは到底、幸せになんかなれないと思うのですよ。

つまり、薪ストーブを巡る不幸というものがあるとすれば、最も深刻なものは、暖かくないとか、そういうことではなく、この「家に本来求められる機能や構造」を損ねることにあると思うのです。

だってね、「たかが暖房」ですよ?

 
モキ製作所では、屋根に穴を開けて煙突を出すことは推奨していません。

なぜなら、屋根は雨をしのぐために一番重要な部分であり、日々のダメージも大きい。そして、構造が複雑であることが多いからです。

それに比べると壁は、雨や日光によるダメージが少なく、構造も単純な場合が多いでしょう。
 
 

薪ストーブを何のために買うのか

薪が簡単に手に入るから?

全館暖房をしたいから?

インテリアとしておしゃれだから?

家で火を眺めたいから?

薪ストーブに求める要素が何なのかによって、どういうタイプの薪ストーブにするかが大きく変わるのです。

暖房器具としての薪ストーブを大切にするか。

家の一部としての薪ストーブを大切にするか。

それにどれだけお金をかけることができるか。
 
 

とりあえず、今日はここまで。