薪ストーブの購入を検討するにあたって、知っておくべき・覚悟しておくべきこと
わが家でも、田舎の家らしく、薪ストーブの導入を検討しております。
いろいろと調べて勉強しているのですが、本当に知らなかったことばかりでした。
「これを知らなかったら絶対後悔するだろうな」と思ったことについてまとめておきます。
導入費用について
薪ストーブは、暖房器具としては断トツの高さです。
ほとんどが30万円以上。安くても20万円は越えます。
ここで知っておくべきこと。
この「30万円、安くて20万円」というのは、単なる「本体価格」であって、工事費はもちろん、煙突の費用すら含まれていないのです。
これらを合わせると、結果的に本体価格の倍ぐらいになるのが一般的のようです。
ある雑誌では、
本体 30万~100万円
煙突 40万~60万円
工事費 10万~30万円
合計 80万~190万円
と紹介されていました。
薪ストーブの導入には、費用的には車を購入するぐらいの覚悟が必要なのです。
どこに設置するか
暖房効率の観点からすると、もちろん部屋(家)の真ん中に置くのが一番良いでしょう。
しかし、そんな簡単にいかないのが薪ストーブ。
薪ストーブには必ず煙突がついているので、それをどのように設置するかを考える必要があります。
「煙突がついたとしても、部屋の真ん中においた方が良いことには変わりないだろう。」
と思いますよね?
私もそう思いました。
でも、よく考えるとそうではないのです。
煙突は曲げないのが燃焼にとっても費用にとってもベスト
煙突を曲げると、煙がスムーズに排出されなくなり、煙突の中が汚れやすくなる原因になります。
曲がっているため、掃除もめんどうです。
そして、なにより煙突を曲げることにはお金がかかるのです。
1回曲げるごとに数万円レベルで。
そう考えると余計に、
「部屋の真ん中に置いて、上に真っ直ぐ煙突を伸ばすのが一番いいじゃないか。」
と思いますよね。
結論から言うと、その設置方法は
「暖房器具としての薪ストーブにとっては最高」
「家の一部としての薪ストーブにとっては最悪」
です。
煙突をどこから出すか
薪ストーブをどこに置くかよりも、こちらから先に決めるべきかもしれません。
言い換えると、
「家のどこに穴を開けるか」です。
薪ストーブを製造している、モキ製作所さんがこんなことを言っておられます。
根本的に、薪ストープを置くということが何を意味するかというと、家の本来の機能や構造に「余計な」ことをするわけですよ。
家の本来の機能や構造からすれば、薪ストープなんて、具体的には煙突なんて、悪影響を及ぼす以外の何物でもない、ということです。
だって、家に本来求められる機能を考えてみてください。パッと思いつくのは、雨露をしのぐこと、つまり雨漏りがないこと。
屋根抜きというのは、ここに大きく関わることはすぐにわかるはずです。
あるいは、地震が来ても潰れたりすることなく、家族や家財を守ること。
今度は、壁抜きというのは、ここに影響することもわかるはずです。
もう少し言えぱ、暖かかったり寒かったりという「住み心地」、すなわち断熱や気密性の問題だとか、室内空気の循環や入替え、つまり換気の問題も関わってくる。
薪ストーブが付いたのは良いけど、この「家に本来求められる機能や構造」を「許容できないほど」損ねてしまえば、これは到底、幸せになんかなれないと思うのですよ。
つまり、薪ストーブを巡る不幸というものがあるとすれば、最も深刻なものは、暖かくないとか、そういうことではなく、この「家に本来求められる機能や構造」を損ねることにあると思うのです。
だってね、「たかが暖房」ですよ?
モキ製作所では、屋根に穴を開けて煙突を出すことは推奨していません。
なぜなら、屋根は雨をしのぐために一番重要な部分であり、日々のダメージも大きい。そして、構造が複雑であることが多いからです。
それに比べると壁は、雨や日光によるダメージが少なく、構造も単純な場合が多いでしょう。
薪ストーブを何のために買うのか
薪が簡単に手に入るから?
全館暖房をしたいから?
インテリアとしておしゃれだから?
家で火を眺めたいから?
薪ストーブに求める要素が何なのかによって、どういうタイプの薪ストーブにするかが大きく変わるのです。
暖房器具としての薪ストーブを大切にするか。
家の一部としての薪ストーブを大切にするか。
それにどれだけお金をかけることができるか。
とりあえず、今日はここまで。
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