普通のサラリーマンから「職人」になるには~どんなルートで?生計は立てられる?~
男性ならきっと一度はあこがれる、「職人」。
職人と聞いて浮かぶイメージは、
未成年のうちから弟子入りして、
はじめは無給でひたすら雑用をさせられ、その後も丁寧に教えてもらえるなんてことはなく、師匠の仕事を見て覚える。
一人前になるのは10年後。
という感じで、ザ・時代錯誤な進路。
それをこの現代で、さらにいい大人になってから志すにはどうすればいいのか。
可能性を探ってみました。
ゴールは「職人として名をはせる」
まず、職人になって自分はどうなりたいのかというゴールを考えます。
ここで前提としてあげておきたいのは、
職人で生計を立てることは考えない
ということ。
20代、30代から職人を目指して、その技だけで利益を出して食べていけるなんてことは奇跡に近いです。
お金が目的となってしまっては、利益がなかなか出ないという理由で簡単に諦めてしまうのは目に見えている。
そもそも、儲けるために職人を目指す人なんておそらくいないし、いたとしてもそんな人にいい仕事ができるはずもない。
ということで、ここでの職人を目指す目的は
その分野で名をはせること。
採算度外視でその仕事に熱中し、その技が世間に認められること。
という前提で話を進めます。
名をはせた結果として、利益が上がればなおすばらしい。
やはり男足るもの、名をはせてこそです。
サラリーマンを辞めるのか、続けるのかという選択
今は普通のサラリーマン。
給料相応の暮らしをしている状態。
現実的に考えて、サラリーマンは続けるべきでしょう。
しかし、それが今の仕事かどうかは別です。
あくまでも、職人として生きるためのサラリーマンをするべき。
ノンストレスな定職につく
職人に集中するために、最低限の収入が得られる定職につくのがベストでしょう。
定時にきっちり終わり、自分の時間がしっかりとれるノンストレスな仕事。
職人の仕事に関係ないものでもいい。
通ずるものがある仕事につければラッキー。
とにかく、お金のことを考えずに職人の仕事に集中できる環境にすることが大切です。
何の職人になるか
職人といっても、極端な話、文房具からロケットまで、その対象は無限大です。
その中で自分は何をつくる職人になるか。
まず考えるべきは、「好きなもの」
これをつくっていられるなら、誰にも評価されなくったって続けられる!
というぐらいに、没頭できるもの。
昔の職人はそんなこと考えずにその仕事についたのでしょうが、これから目指すのであればここは絶対にはずしてはいけません。
一定のニーズが今後もあり続けるもの
いくら好きでも、「これ誰が使うの?」
というような、ニーズがほとんどないものをつくり続けたとしても、利益は出ないし名をはせることもできません。
一定のニーズが今後もあり続けそうなものとしては
スポーツ・音楽用品
衣類・アクセサリー
ものづくりのための道具
機械や乗り物の部品
などがあります。
スポーツや音楽に使うものであれば、その使用具が急に全く別物になるなんてことはありません。
衣類やアクセサリーも、経済がどれだけ発達してもきっと存在し続けます。
ものづくりのための道具や部品は、時代による変化はあるかもしれませんが、その技術の応用で対応きることが多いでしょう。
決して、「流行っているから」「流行りそうだから」という理由で対象を選んではいけません。
どうやってなるか
肝心の、職人にどうやってなるのかというところ。
やはり一番は師匠となる人を見つけて、教えてもらうことです。
昔なら、職人の仕事に触れるためには、直接仕事場に出向いて頼み込むぐらいしか方法がなかったのでしょうが、
幸いにも今はインターネットにさまざまな情報サイトが存在するので、職人の仕事に触れるハードルがかなり下がりました。
例えば、こちら。
“仕事旅行とは?
『普段見かけるフラワーショップの店員さんはどういう想いで仕事をしているんだろう。』
『毎日使っているこのメガネはどうやって作られているの?』
『大好きなお寿司。職人さんの技をもっと近くで見てみたい。』
普段の生活で経験することのない、見たことのない仕事を見に行こう。
さまざまな仕事を知るきっかけを提供するのが『仕事旅行』です。”
他にも、ものづくりができる仕事を探すことができるサイトがいろいろあるので、ぜひ探してみてください。
また、ものによっては独学でも可能かもしれません。
とにかく今は情報が山ほどある時代ですから、要領のいい人はそれらを駆使して、より独創的なものづくりをする職人になるという道も考えられます。
オートメーション化に立ち向かう術は
これから間違いなくやってくる、ものづくりのさらなるオートメーション化。
精度はさらにあがり、職人技などあっさりマネされてしまうでしょう。
それでも、職人はきっと活躍し続けます。
ポイントは、対話。
あなたのこういうニーズに沿ってつくりあげました。
という、人間だからこそできる対話を大切にしていれば、いくら機械が発達しても負けない職人でいられるはずです。
機械でも技術的には可能かもしれませんが、実現するには莫大な費用がかかってしまうため、相当な技術革新がない限りはそういった対話を伴う職人技は一定層に求められ続けるでしょう。
今こそ、職人が活躍する時代
以前にもこんな記事を書きましたが、
今後はますます「人間らしさ」が活躍する時代がやってきます。
職人も、いわば芸術家。
世間のくだらない競争なんかに惑わされず、自分にしかできない技を、一生かけてつくりあげるような職人にスポットが当たる未来を確信しています。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません