日本のサドベリースクール(フリースクール)を比較してみる。費用の違いやデメリットは?
最近、滋賀県でフリースクールへの公的支援が開始されたことが話題になっていました。
不登校の小中学生対象、フリースクール費を助成 公的支援は滋賀県で初 草津市 | 京都新聞 https://t.co/yizgCug63Y
— まもる|脱資本主義 (@IkkaDanran922) April 21, 2021
公的な教育機関以外のものとして、フリースクール、サドベリースクール、オルタナティブスクールなどあるようですが、ざっくり説明すると
「フリースクール」が公的でない学校全体を指す言葉で、その中で「サドベリースクール」は子どもも運営に関わっていくというスタイルをとる機関、「オルタナティブスクール」は「オルタナティブ教育」を取り入れた機関のことだという認識で良いかと思います。
本題です。
日本のサドベリースクールの概要を表にまとめてみました。
ざっと調べて全部で9校。(SS=サドベリースクール)
名前 | 所在地 | 開校年 | 入学費 | 学費(月額に換算) |
札幌SS | 北海道札幌市 | 2014年 | 15,000円 | |
八ヶ岳SS | 山梨県北杜市 | 2012年 | 200,000円 | 50,000円 |
湘南SS | 神奈川県茅ヶ崎市 | 2008年 | 50,000 円 | 38,000円 |
東京SS | 東京都世田谷区 | 2009年 | 540,000円 | 72,360円 |
三河SS・シードーム | 愛知県岡崎市 | 2011年 | 39,000円 | |
西宮SS | 兵庫県西宮市 | 2000年 | 35,000円 | |
まっくろくろすけ | 兵庫県神崎郡市 | 1997年 | 10,000円 | 10,000円~ |
新田SS | 鳥取県智頭町 | 2014年 | 100,000円 | 20,000円~ |
沖縄SS | 沖縄県宜野湾市 | 2009年 | 100,000円 | 35,000円 |
日本にはまだ、ちらほら、という程度にしかありません。
費用について
費用は田舎に行くほど安いのかな?という印象。東京たけぇ。
自由にさせるということは、遊び道具なんかにいろいろお金がかかるのかもしれません。
何も提供せずに「自由にどうぞ」ではさすがにスクールを名乗れませんからね。
調べてわかったサドベリースクールの弱点
ホームページやブログなどを見ると、少しだけ校内の様子を知ることができました。
そのなかで気になった、サドベリースクールの弱点について。
ゲームばかりする子どもたち
サドベリースクールでの子どもたちの様子について言及しているものを見ると、
ゲームばかりしている子どもが目立つ
というものが多かったです。
「もっと子どもたちの目がキラキラしているのを想像していたんだけど…」
という声も。
やはり子どもに自由にさせると、すぐ始められて楽しいテレビ(パソコン)ゲームにはまってしまうんでしょうね。
ただ、サドベリースクールの方針としてはあくまでも
「退屈を提供して自主的に遊ばせる」
ということが重要なので、子どもたちがずっとゲームをやりつづけていても止めない。
子どもたちを信用して、飽きるまでやらせます。
読み書き算数ができない?
さらに、サドベリースクールの中には入学前に
「読み書き算数ができない子になるかもしれないが、大丈夫か」
という確認をするところもあるそうです。
スクールで何をするかは完全に子どもたちに任せているため、自主的に学ぶ子でなければ(家でも特に教えなければ)当然読み書き算数ができないまま成長します。
対象年齢が4,5歳からですから、十分にあり得る話です。
ただ、実際には自然と本などに興味を持って、自主的に学ぶ子どもがほとんどなんだそう。
このように、今の日本のサドベリースクールでは、費用の問題よりも、この教育方針に耐えられるか、という親の忍耐強さみたいなものがポイントになりそうですね。
積極的選択にサドベリースクールを
上記のような問題は、ゲームよりも楽しいことに出会えるようにサポートしたり、読み書き算数ができるようになるとどんな良いことがあるのかということに気付かせる工夫が必要なのではないかと思いますね。
現状では、サドベリースクールは
普通学校になんらかの原因で通えなくなってしまった子どもたちの受け皿のような存在
という機能が大きいのかもしれませんが、これからは積極的にサドベリースクールを進学先として選択する人が増えることを期待しています。
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