土地の価値がなくなる日。VRによって変わること


「土地は有限のものだから、一定の価値は絶対にあり続ける」

という常識。

 

建物はただのモノなのでゼロにもなり得ますが、土地そのものは人が地球に暮らしている限り、なくてはならない=ニーズがなくならないものでした。

資産としての認識が強い土地。

ですが、もうそれが通用しないようになる時代がくるかもしれないのです。

 
 

VRによる仮想空間の誕生

VR(バーチャルリアリティ)。

そう、あのゴーグルをつけて映像をみることで、まるでその場所にいるかのような感覚を味わえるツール。

今は映像もなんと「8K」というものまで現れ、本物と区別がつかない鮮明さになるのもそう遠くないと思えるレベルに達しています。

また、最新のVR機器には香りを感じさせる機能を備えたものもあるらしく、ますます仮想空間のリアルさが現実世界に近づいていきそうです。

これが、土地の価値をなくしてしまう要因となり得るのです。
 
 

「仮想空間でいいや」という選択肢

VRが実際に現実世界とそう変わらないリアルさを実現できれば、例えば、観光地などの「その場所」に行く意味がなくなってしまいます。

わざわざ時間とお金をかけなくても、渋滞に巻き込まれることなく好きな場所にいる感覚を味わえるとなると、

「こっち(仮想空間)でいいや」

という選択肢を選ぶ人が出てくるようになるでしょう。

この要領で、いろんなものが仮想空間に取って代わられていくことになると、単純に行く意味のなくなった土地の価値は当然下がります。

つまり、土地が資産じゃなくなる。

もちろん土地だけでなく、「見て楽しむこと」が目的のものは全て価値が下がってしまう可能性があるでしょう。

 
 

それでも価値を保てる土地とは

VRがどれだけ発達しても価値の変わらない土地などあるのでしょうか。

少なくとも都会にはない気がします。

 

予測不能な動物や作物の動きを体感できる田舎にこそ、VRでは味わえない要素があって、価値が変わらない(むしろ上がるかもしれない)土地であり続けるのではないでしょうか。

今は売りたくても売れない土地。

それが仮想空間という対局にありそうな世界によって価値が上がるかもしれないなんて、本当に不思議な時代になったものです…。