奨学金が社会問題になってしまう日本の「マネーリテラシーの低さ」が本当の問題なのだ。
奨学金を返したくても返せない人が増えています。
自己破産する人も出てきて、奨学金問題の解決を公約に掲げる政党まで出てくるようになりました。
この状況は確かに問題ではあります。
しかし、奨学金問題について議論されているのは
・外国では給付型が多いのに日本ではほとんど貸与型
・大学の学費が高騰しすぎている
・不安定・低賃金労働が拡大している
・救済制度の利用条件が厳しすぎる
・取立てが厳しすぎる
など、制度や社会情勢に対するものばかり。
問題はそこではないでしょう?
奨学金を借りるときは、必ず内容の説明があります。
きちんと返済しないといけないことはわかっているはずです。
その返済金額も、期間も。
仕事に就いて、いくらぐらいの給与がもらえて手元にいくら残るかなんて、小学生でも計算できます。
それなのに、返せなくなる。
これはマネーリテラシーの低さが一番の問題なのです。
お金を借りるということがどういうことかをきちんと考えれらていない。
「卒業してすぐに想定した給与がもらえる仕事に就けるのか」
「仕事をきちんと続けられるか」
「返済しても手元に残ったお金で十分やっていけるか」
「返せない状況になってしまったときにどう対処するか」
それらを考えてから利用するのが奨学金(借金)です。
「奨学金」という名前がいけないんだ、ということが言われたりもしますが、そんなの的外れもいいところです。
要するに、お金に対する教育が絶望的に不足しているのです。
借りたお金も返せない人をこれだけ生み出して、何が教育でしょうか。
住宅ローンなんて正にそうです。
35年、途切れず仕事を続けて数千万円を払いきるなんてこの時代に誰が約束できますか?
親も借りたし。みんな借りているから。と、安易に手を出す人が多すぎるのです。
大学だって、いわばひとつの商品です。家や車となんら違いはありません。
奨学金を借りないと大学に行けない人は、「”大学は高くて買えない”家庭に生まれたんだ」と諦めるのが道理なのです。
「そんな社会非道すぎる!」
と世の中の人は思うかもしれませんが、大学なんて幸せに暮らすために必要なものでは全くないし、お金を借りることの重さをわからずに借りてしまう人がこれだけいる社会の方がよっぽど非道だとは思いませんか?
それを無視して、奨学金制度を見なおして返済に苦しんでいる人を救おうだなんて、日本はどうかしてますよね。
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