能力に見合わない教育を受けさせるから教育費がかさむ

2023.1.6


「子ども一人当たり 教育費」と調べると、1,000万円以上などという国民を脅すような金額が飛び込んできます。

しかし私は昔からこの金額は嘘だと思っています。

もちろん、そこに記載されている金額は学校などにかかる費用を足し合わせたものなので全くでたらめな数字というわけではないのですが、”必要な金額か”というとそういうわけではありません。

教育にかかる費用の大小を決める要因は、「私立学校」「学校外教育」です。

まず私立学校についてですが、この影響は特に大きくて、公立と比べると私立学校は数倍の費用がかかることになります。幼稚園、小学校から高校全て公立、国公立大学4年間だと約800万円なのに対して、極端ではありますが幼稚園、小学校から高校全て私立、私立大学理系6年間通うとなると約2,500万円もかかります。

この時点で、子どもの教育費には1,000万円以上必要というのは嘘であると言えます。(ちなみに私は前者の全公立コース…!なんと親孝行な!)

そもそも私立学校に通うことになるのはどういう場合が想定されるでしょうか。

基本的に「私立学校に通わないと閉ざされてしまう道」なんていうのは存在しないので、

裕福な家庭だった

公立の学校に落ちた

子どものわがまま

ぐらいでしょうか。

まず裕福パターン。これは何の問題もありません。裕福な家庭に生まれたことに感謝しましょう。

次に不合格とわがままパターン。これは少し問題ありです。

タイトルにも書いた「能力に見合わない教育」が原因となっているからです。

日本の進学、特に大学受験における考え方として「受験勉強をしてより良い(国公立)大学を目指す」という風潮がありますが、これが大きな問題であると思っています。

この風潮に流されて、神頼みをして受験に挑むようなことをした結果、泣く泣く私立学校に通うことになる人が大勢出てきてしまうからです。

本来であれば、当日健康であればなんなく合格できる学校を受けるべきなのです。

きちんと能力に見合うレベルの学校を選べば余計な教育費をかける必要はなくなります。

わがままパターン(制服がかわいいから、近いから、とか?)は割愛。

次に「学校外教育」について。

学校外教育とはつまり、塾や習い事です。

全て公立だと約800万円と書きましたが、これは学校外教育費用も含めた金額なので、教育に”必要な”金額はもっと少ないはずです。(ちなみに私は塾通いもゼロ…!なんと親孝行な!)

習い事はその人の能力の幅を広げる可能性があるので問題ないですが、学校の授業と重複した内容の勉強をさせる塾は大問題です。

まさにタイトル通り「能力に見合わない教育を受けさせているせいで教育費がかさんでいる」からです。

塾に行かないと学校の内容を理解できない時点でその子には普通の勉強は向いていないのは明らかなので、何か他の可能性を探ってあげるべきなのです。

これらのことを考慮すると、子ども一人当たりに必要な教育費というのはよほど特殊な道に進まない限り「高くても1,000万円」「800万円が妥当」と表現するべきでしょう。

親がしっかり考えなければ考えないほど、教育費は高くつくのです。例えるならば、毎日の通勤にタクシーを使うようなもの。身分相応の手段を選びましょうよってことです。


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