現代の日本人は美味しいみそ汁をもっとたくさん飲め
食への探究心がどうしても高まる30代。
今日は塩について。
健康について話すとき、塩は大抵悪者で減塩減塩と言われ続けてきました。一日の推奨摂取量は時代とともにどんどん減っており、今は一日6g以下にするべきということになっています。
これは果たして正しいことなのでしょうか。
私は疑問視しています。
「塩化ナトリウム」の摂取量を一日6g以下にすることは確かに望ましいのでしょう。
しかしこれはあくまでも論理的に正しいだけであって、「塩化ナトリウムを6g以下相当に抑えた食事」がすべて正しいかどうかは別の話です。
例えば塩化ナトリウム6g相当のピザと、塩化ナトリウム10g相当のみそ汁。どちらが日本人にとって身体に良いでしょうか。
塩化ナトリウム6g相当のみそが入った塩辛いみそ汁1杯と、塩化ナトリウム1.5g相当のみそが入ったみそ汁4杯。どちらが消化器に優しいでしょうか。
99%塩化ナトリウムである精製塩6gと、豊富なミネラルを含んだ天然塩10gはどちらが身体に必要でしょうか。
こういうことを考えると、塩を単なる塩化ナトリウムと捉えて摂取量を決めてしまうのはあまりに乱暴ではないかと思うのです。何と食べるか、どのぐらいの濃度か、精製塩か否かで結果がずいぶんと違ってくるのではないでしょうか。
私が思うに、現代人は塩=精製塩(塩化ナトリウム)としてしか考えられていないせいで、減塩とともに、本来必要とされているミネラルや野菜までもが食事から削られてしまっているのです。
食を単純化しすぎているということです。
昔のひじきは鉄鍋を使っていたから鉄分が豊富だったという話と同じように、食を便利に、単純にしすぎたせいで今まで気にする必要のなかったものが不足してしまう事態が起こりうるのが現代人の食事なのです。
塩はその典型。厳密には塩に付随するはずだった栄養の不足。みそ汁の具とかミネラルとか。その不足をサプリメントで補おうというのが現代人の食生活です。
それで良いのでしょうか。
日本人はもう一度美味しいみそ汁をたくさん飲んで豊富な栄養を摂ることから始めるべきではないでしょうか。
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