エネルギーを大量消費して発展した気になっているだけ


現代社会は、昔と比べて本当に発展したと言えるのでしょうか?

あらゆるものを大量生産出来るようになったことで暮らしが便利になったのは確かですが、それは地球資源の大量消費によって支えられているものであり、「人間として賢くなったか」という観点では我々は発展したとは言い難いのではないでしょうか。

真に発展しているのであれば、より少ない資源で幸福感を得る術を身につけているのだと思うのです。その点で言えば江戸時代のほうがよっぽど賢かったのかもしれません。

 

例えば農業。

石油で大型機械を使えるようになったこと以外で、昔の農業から発展した点があるでしょうか?

むしろ作業を単一化してしまった影響で、昔から役立ってきた知見がどんどん失われている可能性も否めないでしょう。今や農業は大量のエネルギーと多額の借金でやっと成り立つ仕事に変わってしまいました。

それにも関わらず、大半の人が「農業は昔と比べて格段に発展した」と思い込んでいるのです。

 

これと同じことがいろんなところで起こっています。

現代社会を改めて見て、江戸時代にはなかった建造物や機械、インターネットなどが人間の幸福感に寄与しているとは思えないのです。エネルギーに頼っていろいろ試したあげく、「環境に良いから」という理由で結局昔のやり方を真似たりする始末。

 

それぞれが身の回りの資源を活用しながら豊かさを最大化する知見を積み重ねてこそ本当の発展です。

今は生まれる知見よりも失う知見の方が多い気がするのは私だけでしょうか。