農家は単なる農業資材の消費者になってしまった


農業資材の価格高騰が深刻なようです。

日本はスタグフレーションに突入し、便乗値上げも相まって農家は悲鳴を上げています。

 

農協が絡んでいるとなぜかコストの増加分を農作物の価格に反映できないのでなおさらです。

 

この資材高騰によって改めて気付かされたのは、現代の農業は農業資材(メーカー)に頼りきりな産業であるということです。

機械や燃料や肥料(あと税金)を大量に投入することでやっと成り立っているのです。それらの多くは輸入品なので、国産と言いながら中身はもはや外国産です。

 

農業は自然を味方につけることで食べ物を効率よく作り出す産業だというのは今や極々一部の話で、農機具メーカー、肥料メーカー、農薬メーカーのお客さんとなってそれらを大量に消費することで食べ物を作り出す行為と表現したほうが正確でしょう。

 

農家がなぜ儲からないのか、という問題の答えはここにあるのだと思います。

つまり、お客さん(それもかなりの太客)だから儲からないのです。その証拠に、生産側であるメーカーはいつも景気が良いです。新商品をどんどん出してきます。農業への補助金=メーカーへの補助金と言っても過言ではない。

 

そろそろ外部資材に頼らない農業の形を真剣に模索したほうが良いと思うのですが。もう遅いか。