丈夫じゃないと社会の役に立たない
また偉人の発言の文字起こしです。
養老孟司さんのお話から。
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私は小学生はほとんど遊んでていいんじゃないかなって思っています。
みなさんも記憶にあるんじゃないかと思うんですけども、小学校で教わる程度のことは、例えば算数だったら中学生だと3日で済むんじゃないでしょうか。
やっぱりものは教える適切な時期っていうのがあって、それを外れてると子どもが苦しむ割には結果が得られないんですね。
今の教育は横並び一列でやりますから、子どもによっては合ってるんでしょうけど子どもによっては合ってないということがあって、例えば文字を教えるなんていうのはみなさん大事だとお考えかもしれませんけど、僕だったらもう文字も教えない。
その代わり文字が読めないと漫画読めねえじゃんって言えば子どもは勝手に自習しますからね。
そういう意味で小学生ぐらいのときはあまり何も教えなくていいんじゃないかなって。
むしろ今やんなきゃいけないのは身体を使わせること。野山を走り回らせることじゃないかなと。
身体づくりがまず第一ですから。それがないと役に立たないですね、社会に出ても。
つまり何をするにも丈夫じゃないと。
私は大学で研究やってましたけど、これも丈夫じゃないとダメですよ。
頭の良い方私たくさん見てますよ周りで。でも大事なのは頭の良さじゃありません。頭が丈夫である必要があります。
どういう状況でも的確な判断ができるかどうか。普通の判断ができる。これ結構頭の良い人ダメですよ。パニック起こして。平和なときだったら上手にできるんですけど、そうでないときになるとやっぱりその人がきれいに出てきてしまいます。
それはやっぱり小さいときの色んな修羅場、そこまで極端じゃないにしてもまずそういうことを考える。それで次に中学段階から学業でいいんじゃないかなと。
日本の教育で一番気に入らないのは、少子化が起こってきたら平気で統廃合して一切議論しない。
先生は忙しいと称して夏休みまで学校に行っておられます。子どもの数が減ってこれば先生は暇になるはずであって、その分今までより一人一人のお子さんに手をかけられるはずでしょ?
そういう議論がないんですね。
人数は減ったから学校減らして当たり前みたいになってます。
私が子どもだった頃って子どもは外で散々遊んでました。そうすると大人のプレッシャーもないんです。ですからそういう時代だと子どもを集めて教室に座らせておいて教えるってのは大事だったと今でも思います。
今逆じゃないでしょうか?
野山を走り回ってる子どもなんてほとんどいないのにそれをまた学校に集めてじっと座らせておくというのは全く意味の無いことをやってるんじゃないかなっていう。
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どうですか。これでも小学校に6年通わせたいですか。
確かに大工をやっていても思うんです。ろくに学校に通っていなかったような人でも複雑な家具を図面を見てパパっと作っちゃう。この人めちゃくちゃ頭いいんじゃね?って。
複雑なことを複雑に考えずに簡単に済ませる方法をすぐ思いつく能力が優れている。これってまさに"丈夫さ"じゃないかと。
小さいころから学校に真面目に通っていると、複雑に考えるクセがついている気がするんです。たとえテストで点が取れても社会で役に立つ能力ではないですよね、これって。
丈夫じゃない大人を大量生産する今の教育制度に子どもを預けるのはいかがなものかと思いますね。
子どもを丈夫に育てる、という目線は大事にしましょう。
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