老後のための資産運用なんて意味をなさないのでやめましょう。
銀行にいた頃は、毎日案内していた老後のための資産運用。
ですが、お金について勉強して私が行き着いた答えは「老後のための資産運用なんてほとんど意味をなさない」です。
老後のための資産運用というと、投資信託、株、FX、保険、ロボアドバイザー、iDeCo、NISAなど様々なワードが出てきます。国も民間企業も躍起になってお金を集めようとしていることがわかります。
そりゃ儲かりますからね。お金への不安という大半の人が持つ弱みをねらって盛んにビジネスが展開されています。
しかし、この「今どき資産運用を考えてないなんてヤバイよ…」なんていう雰囲気にだまされちゃいけません。人が群がるところにうまみはないのはどの時代でも言われていることです。
老後のための資産運用がなぜほとんど意味をなさないのか。
理由はふたつあります。
ひとつは、目的が定かではないからです。
老後のための資産運用と言いながら、「〇〇年後に〇〇万円の資産をつくるための投資をしている」などと目的をきちんと答えられる人は皆無です。おそらく「いくらか増えて戻ってきてくれればいいな…」程度の考えで投資をしています。
もはやそれは投資ではなく、ただのギャンブル。業者に言わせればいいお客さんです。
仮に「30年後に2000万円の資産をつくるため」と答えられたとしても、それをなぜ金融商品で果たそうとするのかがわかりません。
本当に30年後に2000万の資産をつくりたいなら、単純に現金で毎月貯金した方が確実です。
金融機関は「現金ではインフレに備えられません」などと言うでしょうが(もちろん私も言っていた)、じゃああなたの投資方法はちゃんとデフレに備えているんですか、という話です。そこまで答えられて初めて、老後のための資産運用をしていると言えるようになるのです。
お金の価値の話で言うと、そもそもその30年後に2000万円にどれほどの価値があるのか全く分かりません。
そんなもののために今使えるお金をチビチビよけておくなんて、あまり賢い選択ではありません。
もうひとつは、そこにかける時間の浪費が激しいからです。
無数にある投資方法の中で、どの投資方法がベストなのか。
今増えているのか、減っているのか。
今後もちゃんと減らずにいてくれるのか。
どうすればもっと増えるのか。
気にしてはいけないとはわかっていても、人間気にしてしまうもの。正解は存在しないのに、あーだこーだと悩んで精神と時間を費やすことを考えれば、やはり現金で確実に資産を確保するべきです。
はっきり言って、「金融商品なんて実質はギャンブルだ」とみんな分かっているのに、それを表に出さずにうやむやにして作られ、売られ、買われているのが現状です。おそらくこれからもそれは変わらないでしょう。
資産運用より、もっと他にするべきことがあるはずです。
一番は、勉強です。ただの勉強ではなくて、資産を生み出すための勉強。(もちろん資産運用の勉強ではない)
ひと言でいえば、ビジネスのためのお金と時間を使うべきだということです。
それにも正解はありませんが、人に任せて(手数料を払って)結果が得られないよりはいくらかましです。
それをしっかり行っていれば、どんな経済状況になっても対応できるような人脈と情報と知識という資産が身につくことでしょう。
2000万円貯めるのではなくて、いつでもお金を生み出せるようになるための人脈と情報と知識(ビジネス)を構築するための準備をするべきです。
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