フリースクールが当たり前に?「教育機会確保法」が日本の古い教育を変える
「教育機会確保法」ってご存じですか?
今年の2月に施行された法律で、「日本の教育を大きく変えるかもしれない!」と注目されていました。
不登校をどうにかするために…
小中学校の生徒数は減っているのに、不登校の子どもは3年連続で増加。
中学校では、クラスに1人は不登校の生徒がいるというほどの割合なんだそうです。
自分が中学生のときには考えられない…。
不登校になる原因としては、
いじめなどの学校でのトラブル
勉強の問題
周りからのプレッシャー
などに耐えられなくなった、など。
確かに、今の子どもは特に、情報交換が積極的に行われることによって、人間関係が複雑化していたり、必要以上の競争を強いられたりすることが多いような気がします。
この現状をなんとか変えるために、この「教育機会確保法」の検討がなされました。
教育機会確保法の理想と現実
当初検討されていたのは、
フリースクールや自宅での学習であっても、「個別学習計画」をつくって教育委員会の認定を受ければ、義務教育を修了したと認める
そして、
すべての子どもたちが教育を受ける機会を確保することは国や自治体の責務として、必要な財政上の支援をする
などの仕組みでした。
しかし、
「学校に行かないことを安易に認めるべきではない」
「不登校を助長する」
という意見が強く、結局その規程は削られることになりました。
なんともったいない。
そんなことで選ばれなくなるような学校を運営をしているからダメなんですよ。
国会では、不登校の対策としては未だに「まずは学校を充実させるべき」という考えが多数を占めているようです。
それができなかったからこの結果なのにね。
今のところは、もともと期待されていたような革新的な法律ができたとは言えません。
教育機会確保法の意味と未来の教育
この法律のポイントは3つ。
①学校は「休んでもいい」
「個々の不登校児童生徒の休養の必要性」を規定して、子どもの状況によっては何もせずに休むことも必要であると明記しました。
②一般の学校以外の教育も重要
「学校以外の場」、つまり、フリースクールや自宅で学ぶという教育の多様性を受け入れることも重要と認められました。
③行政との連携を
行政とフリースクール等は連携していくべきであるということにも言及されました。
こういった内容が法律になったからといって、不登校だった子どもがフリースクールや自宅でバリバリ勉強を始める世の中になるなんてことはありませんが、
「学校行くのが普通」ではないよ
という認識が国民に広がるきっかけにはなるかもしれません。
教育機会確保法は、3年以内に法律がどのように機能しているのかを検討し、見直しを含めた措置がとられるそうなので、今後に期待。
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