減反が廃止されるけど、そもそも減反って何?日本のお米産業はどうなる?
減反とは?
政府が農家に対して「米の生産量の上限」を定めて、それを達成した農家に補助金を出すという政策のこと。
なぜ減反しているの?
日本人が米をあまり食べなくなった
↓
米が余ってきた
↓
価格が下がって、米農家が採算とれなくなる
↓
日本のお米産業が衰退してしまう!
ってのを防ぐために、生産量を抑えて価格を維持させて、お米産業を守ろうとしてるってこと。
なんでお米産業だけ守る必要があるの?
謎のえこひいき。
他の産業ではそこまで国がからむことはないのに。
これはおそらく、
お米が足りなかった時代に国が補助金を出してお米をたくさんつくらせた
という過去があるため、そう簡単に切り離せないのではないかと思います。
減反の問題点
さて、この減反政策、2018年に廃止されることが決まっています。
どこが問題だったのでしょうか?
凶作のときの対応
1993年に、凶作によりお米が足りなくなる事態が起きました。
その際に、「政府が減反なんかするからだ!」という不満が国民から出てきたんですね。
それでもやはり米の値崩れはいかん、ということで、これまで減反政策は続けられていたのです。
日本のお米の競争力の低下
補助金頼みの小規模農家では、自由競争の市場では産業として維持できない
という点。
衰退の危機にさらしてでも、農家の経営力の向上(大規模化など)を図る必要があると判断されたんですね。
きっかけはTPP
海外から安い米が入ってくることを防げない。
それに対抗できる米産業にしておかなくては。
というわけです。
本音では、政府は日本のお米産業を守ることを諦めたのではないかと思います。
実際に、農家が今つくっているお米を、飼料用米などに切り替えるともらえる補助金が最近増額されており、「お米、やめてもいいよ」という政府からのメッセージが見てとれます。
米農家が生き残るには?
とうとう来るところまで来てしまいました。
米農家は自立しなくてはいけません。
これから米農家に必要なのは、生産性を向上させて海外の米に対抗できる価格にすることではなくて
海外とは違う土俵で戦うことのできるブランド米の生産です。
「食料としてのお米」だけをつくるのではなく、農作業、暮らし、景色などといった総合的なお米産業をつくりあげること。
消費者もきっとそれを望んでいるはずです。
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