変動金利か固定金利か。バブル期は固定金利の方が低かった!


金利選択について再考察。

 

好景気(高金利)時って変動金利より固定金利の方が低かったんですよ。

今の金利情勢しか知らないと信じられないですね。

 

ということは、ですよ。金利が低い&それ以上金利が上がる心配がないので、当時は固定金利にするデメリットがなかった。

金利が下がってきて変動金利のほうが低くなれば固定金利は不利になりますが、そのときは変動金利に借り換えすればいいだけですからね。

固定金利が圧倒的に有利です。

 

では現在の低金利情勢では逆の選択、つまり変動金利を選択するべきなのでしょうか?

つまり、

固定金利より変動金利の方が低い。

もし想定以上に金利が上がってきたときには固定金利に借り換えをすればよいのだから変動金利が有利。

そう思う人が多いかもしれません。

 

…しかしそう簡単ではないのです。

 

なぜなら、金利が上がってきたときには既に固定金利が一足先に上がっているからです。

 

基本的に金利の仕組み上、固定金利は変動金利よりも早く動くようになっています。ですので、「変動金利が上がってきた…。返済キツくなりそうだしそろそろ固定金利に切り換えを…。」なんて考え出した頃にはもう固定金利は想定外の水準になっているでしょう。

「変動金利でローンを契約するときは、固定金利の水準でも返せる額までにしておきましょう」というアドバイスがよくありますが、低金利情勢での"固定金利の水準"なんて、あってないようなもの。これで変動金利のリスクを抑えたとは言えません。

変動金利が最終的に"勝つ"のは、ローン期間中ほとんど金利が上がらなかったときのみなのです。(この30年間はまさにそれなので90年代に変動金利で契約した人は勝ち。ただし初めの数年は変動金利のほうが高かった。)

基本的に変動金利のリスクは金融機関に負わせるべきもので、消費者は固定で契約。と考えた方がいいです。

 

変動金利の使い所を強いて検討するならば、固定金利で契約したローンが残り10年、もしくは一括返済できる額になったときに、変動金利がまだ低ければそちらに切り換えるという戦略ならあり。

これなら急激な金利変動の影響を受ける可能性は低いでしょう。その代わり、残債もそれほど大きくないので支払額の減少幅もしれてますが。

 

果たしてこの考察が役立つときがくるのか…。


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