主婦には適切な指導者がいないから大変なのだ


主婦業というのは、作業量自体は多くないはずなのに「休みがない!」「年収になおすと1,000万円にもなる!」などと言われたりします。

この理由は単純で、確かに作業量は多くないがそれを効率良く行うための指導も仕組みも整っていないから大変なのです。

言わば、新入社員が先輩から何も教わることなく見よう見まねで仕事をし始めるようなもの。本来なら3年ぐらいでそれなりの技術が身につくはずが10年近くかかる。家事の天才でない限りこれは全員に当てはまります。これが主婦業。

 

昔ならば親と一緒に住んでいるうちにいろいろと教わるのでしょうが、現代ではその文化も廃れて全世帯が自己流でやっているような状態。技術の蓄積や共有はほとんどなく、ネット上で「すぐ役立ってちょっと楽になる」程度の知識を仕入れるぐらいです。

こういう地域なら、こういう間取りなら、こういう家族構成なら、こういう手順でやった方がいい、こういう持ち方をした方がいい、ここを重点的にした方がいい、などという細かい部分まで手取り足取り教えてくれる人はネット上にはいないのです。

 

だから家事代行というプロやあらゆる家電が現れ、「教わる」というストレスから逃れる代わりにそれらにお金をかけてキリキリマイでやっていく主婦業に変化してきたのでしょう。

 

また、完璧を求めすぎているという理由もあります。

料理で言えば、豪華なおいしいご飯が当たり前

洗濯で言えば、服はいつもきれいで当たり前

子育てで言えば、みんな健康で当たり前

 

ですが、おそらく大変じゃない主婦業は

おいしくて豪華なご飯は特別なときだけ

汚れたままの服を着せることもある

放ったらかしで怪我や病気もしょっちゅう

なのではないでしょうか。

給与が発生する仕事でも適切な指導者がいるのに失敗(やサボり)がしょっちゅうあるのですから。

 

ですが今後も主婦業は自己流で外注を使いながら完璧にこなすものとして進んでいきそうですね。これが変わらない限り少子化もさらに加速するでしょうね。