人が住んでいる限り、家の寿命なんて無い


これはもう住めないな、という家って空き家以外で見たことありますか?

 

今まで見たことのある"ボロい家"と言えば…

広島のわが家。

築約80年。家が一部沈んでいて、「あの家は住めないよ」と皆が口を揃えて言うような状態でした。

販売価格は50万円。

こんな家でも、500万円かけて直せばまた住める家になりました。

 

それから5年経ち、今は他の方に住んでもらっていますがまだまだ大丈夫そうです。

 

この家を見て思ったのは、家は人がいないときにしか劣化しないのではないかということ。

厳密には、人が住んでいれば劣化に早く気付くので致命傷にならないため、ずっと住み続けられるということ。

傷んだところを直して人が住み始めてしまえば、しっかりした造りの家として復活できるのです。

 

 

「ずっと住んできたけど家の寿命が来たから引っ越す」なんていう話を聞いたことがないんですよね。

シロアリ被害が…という話はよく聞きますが、それで住んでいる家が崩壊したなんて聞いたことないでしょう?

 

大地震などを除けば、高齢化や家族構成の変化など、住人がその家に合わなくなって引っ越すパターンがほとんどなのではないでしょうか。

 

そう考えると、家の寿命は住み手側が作り出すもの、と言ってもいいのかもしれません。

それなのに、「日本の家は寿命が短い!」なんて、家側(?)はいい気がしないでしょうね。

 

 

古い家の何がいいって、長い期間壊れずそこに建っていられるほど良い土地、造りだという実績があるところ。いつ潰れるかわからない業者の〇十年保証なんかよりよっぽど信頼できるでしょう。

 

ですので、超築古で居住者ありの格安物件というのは市場評価が低い割に、実際の家としての価値はかなり高いのではないかと思っています。

広島の家も、空き家にならない限りは家としてずっと働き続けてくれるはず。

 

こういうことを考えると、新しい住宅というのは実績が無い割にバカ高いのであまり魅力を感じません。特に最近の家は商業的過ぎて…。体力のある古い家の方がいい。

 

あまり家の寿命という幻想に惑わされず、古い家を住み継ぐ文化も大切にしたいですね。